マンションを売却する際、最近は不動産会社が直接買主となる「買取」を選ぶ方が増えています。
本記事では、マンション買取を検討されている方に向けて、人気のマンション買取業者ランキングから、首都圏・地方に分けて有力な買取会社を紹介します。
次に、買取業者を選ぶ際のチェックポイントや注意点についても詳しく説明します。マンション買取業者を選ぶ際に役立つ情報をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
実績のあるマンション買取業者ランキング16選
リフォーム産業新聞が公表する「買取再販年間販売戸数ランキング20241」を参考に、首都圏と地方に分けて実績のあるマンション買取業者16社をご紹介します。
買取での売却を考えているものの「どの会社に依頼すれば良いかわからない」という場合は、過去の買取実績を参考にしてみましょう。
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買取は仲介相場の7~8割程度の価格が提示されるのが一般的ですが、競争入札によって9割近い値段が出る事例もあるので、損せずにマンションを買い取ってもらいたい方は、一度イエウリをチェックしてみてください。
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首都圏のマンション買取業者10社
首都圏でシェアを獲得しているマンション買取業者としては以下のような業者が挙げられます。
- ベストランド
- 大京穴吹不動産
- インテリックス
- イーグランド
- レジデンシャル不動産
- オークラヤ住宅
- トータルエステート
- スター・マイカ
- 長谷工 リアルエステート
- 未来都市開発
ベストランド
- 本社所在地:東京都港区
- 買取対象地域:東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、京都府、兵庫県、北海道、宮城県(東北6県対応可能)、石川県、愛知県、広島県、福岡県、沖縄県
ベストランドは拠点のある地域を中心に全国的にマンション買取を実施している不動産会社です。
特に安全性、機能性を重視したリノベーションに定評があり、販売力も高いことから買取時にも高値での買取を期待できます。
大京穴吹不動産
- 本社所在地:東京都渋谷区
- 買取対象地域:全国
大京穴吹不動産は直営店数が全国一位の大手不動産会社です。
全国で積極的に不動産事業を展開しており、マンション買取においても全国上位の実績を誇ります。
直接買取の他、リースバック買取や直接保証付き仲介サービスを実施しています。
インテリックス
- 本社所在地:東京都千代田区
- 買取対象地域:東京都、北海道、宮城県、愛知県、大阪府、福岡県
関連会社のインテリックス住宅販売で仲介売買を行う一方、インテリックス本体ではマンション買取をメインに行っています。
大手不動産会社としては珍しく、インテリックスの取扱い物件はマンションの比率が100%。
専門だからこそのマンション買取ノウハウも豊富で、安心して買取を任せることができるでしょう。

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イーグランド
- 本社所在地:東京都港区
- 買取対象地域:東京都、大阪府、栃木県、北海道
イーグランドは主に競売や任意売却等の方法により中古物件を買い取って再販を行っている不動産会社です。
買取物件におけるマンション比率は70%と、戸建の買取も行っているものの、マンションの買取を中心に行なっています。

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レジデンシャル不動産
- 本社所在地:東京都足立区
- 買取対象地域:埼玉県を中心に首都圏
レジデンシャル不動産は埼玉県を中心に、首都圏で買取を行っている不動産会社です。
マンションの買取再販数が2024年はトップの業者で、マンション買取に力を入れていることが伺えます。
特に埼玉県、東部伊勢崎線沿線で地域密着の不動産事業を行っており、該当のエリアでマンション買取を検討している方は有力な候補となるでしょう。

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オークラヤ住宅
- 本社所在地:東京都千代田区
- 買取対象地域:東京都
オークラヤ住宅は首都圏を中心に仲介や賃貸、リフォーム等と合わせて買取を実施している不動産会社です。
中でもマンション買取の実績が豊富で、直接買取の他、買取後、賃料を払いながら住み続けることができるリースバック買取や買取保証サービスなど買取の方法も豊富です。

マイプレイス
- 本社所在地:神奈川県横浜市
- 買取対象地域:神奈川県を中心に首都圏
マイプレイスは神奈川県を中心に首都圏でマンション買取を実施している不動産会社です。平成31年4月に東京支社を東京本社へ改称。令和2年1月に社名をトータ ルエステートから現在のマイプレイスに変更しています。
買取してリフォームを行なった後に、家具まで用意して売り出す「家具付き再販」が好評を得ています。

スター・マイカ
- 本社所在地:東京都港区
- 買取対象地域:東京都
スター・マイカは東京都港区に本社を置き、特にファミリータイプの分譲マンションを中心に買取を行っている不動産会社です。
買取方法もユニークで、引き渡し時期の設定が可能な「空室物件買取」や賃貸中の物件買取もお願いできる「オーナーチェンジ買取」、売却後賃料を支払って住み続けられる「あんしんリースバック」があります。

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長谷工リアルエステート
- 本社所在地:東京都港区
- 買取対象地域:全国
長谷工リアルエステートは全国に事業展開する長谷工グループ傘下の不動産会社で、マンション買取も積極的に行っています。
直接買取の他、売却保証サービスも実施しています。
未来都市開発
- 本社所在地:東京都中央区
- 買取対象地域:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
未来都市開発は東京都中央区に本社を置き、少数精鋭で不動産業に取り組んでいる不動産会社です。
原則としてオーナーチェンジ物件のような投資物件の買取を行っておらず、実需を想定した物件の買取に力を入れています。
地方のマンション買取業者6社
一方、地方で実績のあるマンション買取業者としては、以下のような会社が挙げられます。
- フジ住宅
- ホームネット
- ワールドホールディングス
- 東武住販
- 幸せホーム
- リアル
フジ住宅(関西圏)
- 本社所在地:大阪府岸和田市
- 買取対象地域:大阪府を中心に関西圏
フジ住宅は大阪府を中心に関西圏で事業展開している不動産会社です。
地元密着型の営業スタイルで、全国展開していないながらも全国上位のマンション買取実績を誇ります。
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ホームネット
- 本社所在地:東京都渋谷区
- 買取対象地域:全国15の支店所在地を中心に、全国
ホームネットは、2022年から2024年までの3年間連続で買取再販事業者ランキングの順位を上げており、マンション買取件数を着実に伸ばしている業者です。
本社は東京ですが、北海道から沖縄まで全国各地に支店を展開しており、地方のマンション所有者にとっても有力な買取依頼先となるでしょう。

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ワールドホールディングス(福岡を中心に全国の都市部)
- 本社所在地:福岡県福岡市
- 買取対象地域:福岡県、東京都、神奈川県、大阪府、愛知県、広島県
ワールドホールディングスは福岡県に本社を置き、全国に事業展開している不動産会社で、福岡市や北九州市を中心に、東京や横浜など全国展開している拠点周辺でのマンション買取を実施しています。
東武住販 (九州地方)
- 本社所在地:山口県下関市
- 買取対象地域:九州など
東武住販は山口県下関市に本拠を置く不動産会社で、地域密着の事業展開を行っています。
山口県を中心とした事業展開でありながら、マンション買取において全国上位に食い込む実績を有しています。
幸せホーム(新潟県)
- 本社所在地:新潟県中央区
- 買取対象地域:新潟県
幸せホームは新潟県中央区に本社を置く不動産会社で、仲介やリフォームを中心に事業展開しています。
買取においては仕入れから販売まで一貫して行うワンストップ体制を取っており、その高い販売力から高額の買取を期待することができます。
リアル(名古屋圏)
- 本社所在地:愛知県名古屋市
- 買取対象地域:名古屋圏全域
リアルは愛知県名古屋市に本社を置き、名古屋圏全域でマンション買取を実施している不動産会社です。
マンション買取再販事業を「リノセル」という名称で行っています。
引越代金を負担してくれる「引越代サービス」等、かゆいところに手が届くサービスを実施しており、地域密着でありながら全国上位の買取実績を有しています。
マンションの買取とは
マンションの売却方法には主に不動産会社に仲介を依頼する方法と、不動産会社に直接買い取ってもらう買取という方法があります。
ここでは、買取と仲介の違いや仲介と比較した場合の買取のメリット・デメリットなどの情報をお伝えしていきます。
買取と仲介の違い
買取と仲介を比較したときに大きなポイントとなるのが、売却額の違いです。
仲介の場合、不動産会社を通して買主を探し、価格交渉を行った上で売買契約を結び、取引が成立します。
このため、基本的には相場価格で売買が成立することが多いです。
一方、買取の場合はマンションを買い取った不動産会社は、買い取ったマンションにリフォームやリノベーションを実施して再販売します。
基本的には、この再販時の価格を相場程度に調整する必要があり、かつ不動産会社の利益も見込まなければなりません。
このため、買取では高くとも相場の7~8割程度の売却価格になってしまいます。
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買取のメリット・デメリット
仲介 | 買取 | |
売れる値段 | 相場価格で売れる可能性がある | 仲介の7~8割程度 |
売却までの期間 | 売り出してから3~6カ月程度 これより長期間かかることもある | 査定から売買契約まで 数週間で完了 |
売主の契約不適合責任 | 責任を負う 特約で3カ月などと 期間を定めることが多い | 免責とするのが一般的 |
仲介手数料 | かかる | かからない ただし、仲介手数料がかかっても |
売り出しの情報 | 近所の人に知られる | 近所に内緒で売却できる |
買取のデメリットは先述の通り、相場より安い価格での売却となってしまいやすいことです。
一方、買取のメリットとしては以下のようなことが挙げられます。
- すぐに売却できる
- 契約不適合責任が免責
すぐに売却できる
まず、仲介の場合、売却を開始してから買主が現れるまでにどれくらいの時間がかかるか分かりません。
価格設定を間違っているなど何らかの理由により、数カ月間買主が現れないこともあります。
また、売買契約の後で買主が住宅ローン審査に通らず、もう一度買主探しに戻ってしまうというようなケースもあります。
一方、買取の場合、不動産会社との間で価格の交渉が済めばすぐに買い取ってもらうことができます。
特に離婚や相続、転勤等を理由に売却を急いでいるようなケースでは買取を選ぶメリットが大きくなるでしょう。
逆に、「引越しを半年後に予定しているから、そこに合わせて引き渡しをしたい」という場合も受け入れてもらえるケースがあります。
自分の引越しの都合に合わせて契約できるのが買取のメリットです。
契約不適合責任が免責
不動産の売却では、売主に契約不適合責任が課されます。
契約不適合責任とは、売却する物件と契約書の記載内容に相違があり、買主が不利益を被った場合に物件の引き渡し後、買主から売主に対して補修請求などができるという民法の規定です。
契約不適合責任の期間は売買契約書により「引き渡しから3カ月間」という形で特約を設けるのが一般的ですが、売主は売却後もこの期間 中は安心することができません。
買取の場合、プロである不動産会社が買い取るということもあり、契約不適合責任を免責とする特約を設けるのが一般的です。
仲介のメリット・デメリット
仲介によるメリットは相場付近での売却を目指しやすく、買取よりも高値での売却が期待できる点です。仲介の場合は仲介手数料がかかりますが、これを考慮しても売却益は買取より高くなる事がほとんどです。
仲介のデメリットは買取のメリットと裏返しに「売却まで時間がかかることがある」「契約不適合責任でトラブルにあうことがある」といったことが挙げられます。
なお、不動産会社によっては「買取保証」といって、最初は仲介による売却を目指し、数カ月間経っても売却できない場合には買い取って貰えるといった制度を提供していることもあります。
マンション買取業者を選ぶときのチェックポイント
マンションの買取業者を選ぶときは以下のようなチェックポイントを押さえておくとよいでしょう。
- 複数の買取業者に査定を依頼しているか
- 買取保証を実施しているか
- 買取勧誘のDM等をあてにしていないか
- 融資を利用するかどうか
それぞれ解説していきます。
複数の買取業者に査定を依頼しているか
まず、マンションの買取査定を依頼するときは1社にだけ依頼するのではなく、必ず複数の業者に査定依頼するようにしましょう。
同じプロによる買取査定とはいえ、同じマンションの買取査定でも、不動産会社によって査定額は異なります。
これは、不動産会社によって得意としているマンションの種類やエリアが異なるからです。
特に買取の場合、できるだけ多くの買取業者に査定依頼を出して、高値を提示してくれる買取業者を選べばいいだけなので、複数業者への査定依頼がより重要だといえます。
なお、複数社の買取査定額を比較したいときは、不動産マッチングサイト「イエウリ」の買取マッチングサービスが便利です。
「イエウリ」では、不動産会社からの査定額を運営が取りまとめて報告してもらえるので、営業電話がたくさん来て対応が大変といったことはありません。
買取で早期売却を実現したい場合は、「イエウリ」の買取マッチングサービスで各業者の買取査定額を比較し、損をせずに売却しましょう。
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▼関連記事:不動産の買取査定は何社に依頼すべき?多くの買取業者に査定してもらう方法は?
買取保証を実施しているか
仲介と買取にはそれぞれメリット・デメリットがあり、多くの場合、どちらを選べば明確にお得ということはありません。
このため、買取保証を実施しているのであれば、買取業者を選ぶときの一つのポイントとなります。
仲介の場合、相場程度での売却を検討できるため、買取と比較して高値での売却を実現しやすいです。
しかし、売却までどのくらい時間がかかるか分からず、また売却が長引けば値下げをしなければ売れにくくなってしまう点に注意しなければなりません。
このデメリットを解消できるのが買取保証です。
例えば、3カ月間仲介による方法で売却できない場合は不動産会社に直接買い取ってもらうといった条件をつけてもらえば、仲介によるデメリットが小さくなります。
ただし、不動産会社によっては、最初から買取する ことを目的に仲介による売却を積極的に行わないといった可能性もある点に注意が必要です(仲介して手数料を得るよりも、買取再販の方が利益額が大きいため)。
買取勧誘のDM等などをあてにしていないか
マンションに住んでいると、買取業者から「あなたのマンションを○○万円で買い取ります」といったチラシ・DMが郵便受けに投函されることがあります。
こうしたDMは、必ずしもその価格で買い取ってくれるものではない点に注意が必要です。
不動産会社は、DMを通してまずは入居者と交渉の場につきたいと考えています。
複数の不動産会社がDMを入れていることも想定しておかなければなりません。
そうした中、相場より2~3割以上安い買取価格では見向きもされない可能性が高くなってしまいます。
このため、DMに書かれている価格は実際には買い取るつもりのない高値であることも少なくないのです。
マンションの売却時には、こうしたDMに書かれた買取価格はあてにしないでおきましょう。
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融資を利用するかどうか
不動産買取を行う業者は、買取をする際の資金を下記いずれかの方法で捻出します。
- 自社で保有する現金で購入する
- 金融機関から借り入れをして購入する(注意が必要)
このとき、金融機関から借り入れをして買取するという業者は、金融機関が物件の状態や市況、会社の経営状態等を考慮した結果、最終的に「融資が下りないから買取できません」と言われてしまうことがあるのです。
一方で融資を利用せず、自己資金で全額現金決済できる買取業者の場合は、そのような心配はありません。
「うちは全物件必ず自己資金で買取します」という会社もあれば「条件が合えば融資を使って買取します」という会社もあるので、自分の家を買取査定してもらうときは、買取資金の準備方法についても確認しておきましょう。
マンション買取の注意点
マンション買取業者に買取を依頼するときは、以下のような点に注意が必要です。
- 自分で相場を調べておこう
- 契約条件を事前に確認しよう
自分で相場を調べておこう
不動産会社に買取査定を依頼すると査定額の提示を受けることができますが、この査定額を参考にする前に、自分である程度相場を調べておくことが大切です。
不動産会社としても、できるだけ安値で買い取った方が自社の利益が大きくなるため、価格にはシビアです。
一方で売主はできるだけ高値で買い取ってもらいたいもの。
自分でマンションの相場を調べておくと、複数の買取業者に査定依頼を出したときに、どの買取業者を選べばいいかの判断基準ができます。
また、買取業者の提示した価格に対して説得力のある価格交渉ができるので、売却時に損をするのを防止できます。
相場を調べるときには、
- 大手不動産情報サイト(SUUMO、Home’s、マンションマーケットなど)で、同じ物件や周辺にあるマンションの売り出し価格を調べる
- 不動産情報ライブラリ(旧:土地総合情報システム)やREINS Market Informationで成約事例を見る
といった手法が有効です。
以下では、不動産情報ライブラリに登録された各都道府県ごとのマンション売買価格の情報から、不動産会社による買取で成約した場合にいくらぐらいになるかの予想価格をご紹介します(市場で取引された価格の70~80%を買取価格の予想値として表示)。
なお、各都道府県の部分をクリックした先のページでは、市区町村ごとの相場も確認可能です。