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不動産の現状有姿渡し(現況渡し)とは|メリット・デメリットを売主、買主双方の視点から解説

不動産の売買では、「どのような状態で引き渡すか」という条件を売買契約に記載します。

中古住宅では「現状有姿渡し」の状態で売買されることが多いのですが、これはどんな状態なのか、どういった点に注意しておくべきかなど、売買主に必要な知識をご紹介します。

この記事を読むとわかること

このページの目次
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現状有姿渡しとは?

現状有姿渡しとは?

現状有姿は「げんじょうゆうし」と読み、漢字の意味のまま、今ある姿・状態のことです。

不動産取引においては、「取引する物件を今の物件の状態のまま(リフォームや補修、解体をせずに)買主に引き渡すこと」を現状有姿渡しと言います。

とくに土地や建物の状態のことを指す言葉で、現在の状況のまま引き渡すという意味から「現況渡し」「現状渡し」と呼ばれることもあります。

実際の売買においては、物件全体を現状有姿とすることもありますし、たとえば「引き渡しまでに庭の雑草は刈っておきますが、建物は現状有姿」などとすることもあります。

不動産取引では、現状有姿渡しではない代表的な取引形態として「解体更地渡し」があります。

この場合、売主の責任と費用負担で建物を解体し、契約時に取り決めた“更地の状態”に整えてから引き渡す形になります。つまり、売主が手を加えて引き渡すタイプの取引です。

一方で、土地上に建物が残ったままの状態で売買されるものの、実質的には解体を前提とした「古家付き土地」としての取引も存在します。

このケースでは、建物の解体は買主側の負担で行われるため、売主は現状のまま引き渡す「現状有姿渡し」扱いとなります。

日本では中古住宅売買の約60%は現状有姿渡しの契約だと言われていますが、「物件を今の状態のまま引き渡す」というのは「売主が契約不適合(瑕疵担保)責任を追わなくても良い」ということではありません。

現状有姿渡しで不動産を取引するとき、売主・買主がそれぞれチェックしておくポイントを見ていきましょう。

現状有姿渡しと法的責任

現状有姿渡しと法的責任

知っていることは伝えなければいけない(告知義務)

売主が不動産を引き渡す際には、物件について知っていることを全て伝えなくてはいけません。

もし不具合や事件、事故などを知っているのに告知しなかった場合は、買主から契約違反を理由に損害賠償を求められる可能性があります1

そうした事態を回避するためにも「現状確認書」や「付帯設備表」を丁寧に作成して、現在の物件の状態を買主に告知しましょう。

現状確認書に記載する事項

  • 物件全体の外観・内装の現状(例:塗装の劣化、壁のひび割れ、床の傷み等)
  • 建物の構造や基礎、屋根、外壁の状態(経年劣化や補修履歴がある場合の詳細)
  • 現在把握している不具合(例:雨漏り、シロアリ被害、水漏れ等)
  • 過去に発生した事件・事故や修繕・改修の履歴
  • 現在進行中の工事や補修の状況、またはその必要性がある箇所
  • その他、売主が知っている物件に関する重要事項(環境問題や近隣トラブル等)

付帯設備表に記載する事項

  • 物件に付帯する全ての設備の一覧(例:エアコン、給湯器、換気扇など)
  • 各設備の設置場所、メーカー、型式、設置年数、動作状況
  • 水回り設備の詳細(例:キッチン、浴槽、洗面台等)
  • セキュリティ関連設備(例:オートロック、インターホン、宅配ボックスなど)
  • その他、物件引渡し時に付随して提供される設備や備品

告知義務に該当すること

告知義務とは?

過去の修繕履歴や補修箇所も告知の対象となります。

どこまで伝えなくてはいけないかという告知の範囲ですが、長く住んだ家であればフローリングの傷や建具の劣化など、経年で劣化した箇所もあるでしょう。

このような通常使用での経年劣化は告知義務を免れるという考え方もありますが、この線引きについては不動産会社に相談してみてください。

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2019.10.07

契約不適合責任とは

契約不適合責任とは

民法では、引き渡された不動産に契約内容に満たない項目がある場合、上記4つの方法で売主に責任を求められることが規定されています。

2020年の民法改正で登場

2020年4月より改正民法が施行され、従来までの「瑕疵担保責任」は「契約不適合責任」の概念に置き換わりました。

売主が知っていることは買主に告知すべきとお伝えしましたが、売主が知っている知らないにかかわらず、引き渡す物件の内容が契約の内容に適合しない場合には、買主が売主に引き渡し後であっても追完請求(修繕などをして、契約の内容に適合させること)ができるようになりました。

それでも目的を達成できない場合は代金の減額請求、さらには損害賠償請求、そして場合によっては契約解除もできるという規定が設けられます。

つまり物件の不具合で契約の目的が達成できなかった時は修理などをし、できないときは減額に応じるなどをしなくてはならないという規定です。

改正以前に比べると売主の責任、買主の保護がより明確になっています

仲介業者に確認しておく

なお契約不適合責任は任意規定でもあるので、実際の契約時にどのような運用が一般的になるのかは仲介業者に確認するのが良いでしょう。

基本的には特約の設定をして、瑕疵担保責任であった改正前と大きく変わらず、買主が契約不適合を発見した場合は、「引き渡しから3カ月以内であれば売主が責任を負う」という内容での契約が一般的になっています。

瑕疵担保責任とは(民法改正前の規定)

瑕疵は「かし」と読み、キズや不具合のことをいいます。

前の項目では民法改正後の契約不適合責任についてお話をしましたが、今までは長い間、瑕疵担保責任と言われてきました。

買主が引き渡しの前に通常の注意を払っていても気がつかなかったキズや不具合「隠れた瑕疵」について、損害賠償の請求や契約の解除ができるというものが瑕疵担保責任です。

瑕疵担保責任と契約不適合責任の違い

引き渡し後であっても、民法上はその瑕疵を知った日から1年間は瑕疵担保責任を売主は負います。

知った日から1年間という規定は、引き渡し後も延々と売主が責任を追う可能性があることから、実務上は「引き渡しから3カ月」などと契約時に特約で期限を取り決めることが多いです。

なお売主が宅建業者の場合は瑕疵担保責任を2年間負うこととされ、期間を短縮するなど一般の買主が不利になる条件を定めた契約は認められません(宅建業法第40条)。

現状有姿渡しの法的範囲

現状有姿渡しイコール契約不適合責任免責ではない

一般的には中古物件や土地の売買では現状有姿渡しである旨が契約書に明記されることが多いですが、現在の法的な解釈では、現状有姿渡しイコール売主の契約不適合責任を免責にはなりません。

引き渡しのときにわからなかった不具合の扱いは、売買契約書に別途記載します。

たとえば、契約時の状態が、部屋の中をクリーニングしておらず、ドアの建付けが悪く開けづらい状況であれば、それを申告したうえで現状有姿渡しと規定すれば売主はそれ以上補修をする必要はありません。

しかしシロアリ発生の有無など、専門的な調査を実施しないとわからない欠陥について、インスペクションなどを行わずに引き渡し、その後発見された場合は契約不適合責任が問われることがあります。

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2020.08.31

契約書の内容確認を

売買契約書には引き渡しの状況である現状有姿渡しであることのほかに、契約不適合責任の期間や特約などが明記されます。

売主側は現状有姿渡しであるから、引き渡しが済んだらもう責任が及ばないわけではありません。

これは瑕疵担保責任から契約不適合責任になった後も同様です。

残置物は売主が撤去するのが一般的

売却が決まる前に家具やゴミなどの残置物が室内にある場合、「今ある状態で引き渡す」との内容で契約する現状有姿渡しでも、売主がそれらを処分してから引き渡すのが一般的です。

しかし、残置物の撤去が面倒に思った売主が、それらの撤去も買主が行うことを条件として販売することも可能です。

残置物の扱いは、契約前に売主と買主が内容を調整して売買契約書の特約に記載をします。

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2020.02.23

売主のメリット・デメリット

売主のメリット・デメリット

売主のメリット

売主にとっての現状有姿渡しのメリットは、基本的に手入れをせず売れる点です。

中古住宅は一般的に現状有姿渡しで売買されますが、引き渡しのために手直しをしなくてよいので特別な補修費用をかけずに売却できます。

買主は現状のまま買うことになりますが、物件の状態を一番知っているのは売主です。

知っていることはくまなく告知し、現状確認書や付帯設備表を作成し、トラブルを防ぐようにしましょう。

売主のデメリット

売主にデメリットはあまりありません。

買取の場合は金額が安くなりやすい

ただし、「現状有姿で不動産会社に買取してもらう」という条件で売却する場合、購入した不動産会社が再販売時に利益を見込む分、仲介での相場価格よりも安い金額になりやすいでしょう。

不動産会社による買取の場合、仲介相場の7~8割程度の値段になるのが一般的ですが、建物の解体や確定測量を実施する必要がある場合は、さらに金額が下がることもあります。

買取価格が仲介価格より安い理由

不動産会社が買取して再販売する際のコストや利益を差し引いた金額で取引されるため、仲介よりも金額が安くなる。

仲介で一般の買主を探して売買する場合は、現状有姿でも契約不適合責任から免れるわけではないので、場合によっては後述するインスペクションを実施するなどして、不具合や劣化があるか確認しておくのが望ましいです。

仲介売却時の土地の契約不適合責任

買主が建物を使用せず解体を前提としているケースでは、建物部分の契約不適合責任を免責として契約するのが一般的です。

ただし、この場合でも土地部分の責任は発生するので、以下のような追加費用が生じるケースがあります。

  • 埋設物の発見:解体の前後に想定外の埋設物が見つかり、撤去・造成費用が発生する場合
  • 土壌汚染の発覚:汚染の除去費用が必要となる場合

仲介に入る不動産会社とよく相談し、売却時の責任がどこまで及ぶのかを事前に確認しておきましょう。

買主のメリット・デメリット

買主のメリット・デメリット

買主のメリット

買主は見たままの状態で購入することとなるので、大きな変更なく購入することになります。

現状がきれいでなく、リフォームを入れる場合は自由に入れることもできますし、相対的に安く購入することができるかもしれません。

リフォームが必要になるなど、あまりきれいでない場合はその分価格も安くなりがちなので、物件ごとの比較の際は現状がどうなっているかも織り込んで検討したほうが良いでしょう。

買主のデメリット

現状有姿渡しですから、場合によっては設備が使えるように手直しが必要になってくる場合もあります。

また、設備の利用ができないなど不具合が生じた際には、売主に確認を依頼するなどの手間が発生することもあります。

中古住宅は購入者側の希望でインスペクションを実施することも可能です(売主の同意が必要)。

できる限り家の状態は把握してから購入することで、後のトラブルのリスクを低減できます。

トラブル防止のために

トラブル防止のためにできること

基本的に中古物件は現状有姿渡しとなることが多いのですが、引き渡しの状況はどの物件でも二つと同じものはありません。

確認できるものは十分チェックして、納得のいくような引き渡しを受けることがトラブルを防ぐためには大切です。

通常の仲介で個人対個人の取引となる場合は、インスペクション(既存住宅状況調査)を実施することで、売主も買主も家の状態を客観的にチェックすることが可能です。

また、宅建業者に直接売却する「業者買取」での取引の場合は、契約不適合責任免責での売却となるのが一般的です。

インスペクション(建物状況調査)

インスペクションとは、建物状況調査のことで、規定の講習を受けた建築士が建物の状態をチェックし、重要事項説明書でも検査結果を告知します。

2018年より仲介事業者は、インスペクション業者(住宅検査事業者)を紹介、斡旋できるかを告知することが義務付けられました。

国の政策により、中古住宅をより安心して取引ができるように、環境を整えています。

引き渡し後に大きな不具合が見つかる前にインスペクションを実施することで、安心して取引を行うことが可能です。

買主は専門家の調査を受けることで、より具体的・専門的に物件の状況を把握することが大きなメリットです。

売主も、目視で確認できていなかった基礎や屋根部分の不具合が無いか専門家に確認してもらうことで、引き渡し後のトラブル発生を防止することができます。

しかしながら、全ての物件でインスペクションを実施できるわけではありません。

引き渡しの前に売主からインスペクションを許可されないケースも少なくないのが現状です。

インスペクション実施のフロー(売主が行う場合)

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2019.09.17

買取

買取とは、実際に購入する買主を不動産業者に探してもらう仲介ではなく、不動産業者が直接購入する方法です。

不動産業者に買取を依頼した場合は、仲介よりも売却金額が下がってしまうのが一般的ですが、売主は契約不適合責任を負わない契約がほとんどです。

仲介での個人間売買の場合は、現状有姿渡しと決めてあっても契約不適合責任は免れるわけではないことはお話しました。

買主が個人の場合と違い、宅建業者による買取では、後から不具合がみつかっても契約不適合責任を負う必要がない契約条件となる場合がほとんどです(ただし、知っている事実を告知しなかった場合は責任を問われる可能性がある)。

よって、売主にとってリスクヘッジとなるメリットが大きい方法です。

建物が古いなど、状態に不安がある物件の売主は、買取を利用することも検討してみてはいかがでしょうか。

部屋がごちゃごちゃしていると 内覧者の心象が悪くなる

買取の場合は残置物の処理などを合わせて依頼できるため、手間をかけずに売却できるメリットもある。

現状有姿渡しは物件のいまの状態をそのまま渡すので売主有利に見えますが、引き渡せば終わりではない部分もあります。

引き渡しの状況はトラブルになりやすい話でもありますので、十分なアドバイスを受けられる不動産会社の担当者と、よく話をしてみることをおすすめします。

1.
民法第572条
参考:国土交通省資料
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