建物の売買は、一般的に登記簿に記載された「所有者」から「買主」へ名義を変更する手続きを伴います。
しかし中には、建物がまだ登記されていない、いわゆる「未登記」の状態で取引されるケースもあります。
では、このような未登記建物の売買に問題はないのでしょうか?
この記事では、未登記建物の売買に関する実務上の手続きや注意点について、わかりやすく解説します。
なお、相続登記が未了の場合の売却については、下記の記事で解説しています。
▼関連記事:相続登記から売却までの手順・注意点を確認
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。未登記建物とは
不動産の「登記」とは、建物や土地の所在、所有者、面積などを、法務局の登記簿に記録することで、第三者に対してその権利を主張できるようにする制度です。
しかし実際には、登記がされていない、いわゆる「未登記建物」も一定数存在しています。
未登記建物の具体例
未登記建物とは、建物として完成していながらも、法務局に建物の所有権保存登記などがなされていない状態の建物を指します。
たとえば、次のようなケースが未登記建物に該当します。
- 建物を新築したが、所有権保存登記をしていない
- 増改築により建物の構造や床面積が変わったが、変更登記(表題部変更登記)をしていない
- 古い建物で、過去に登記されていなかった
- 相続や贈与により所有者が変わったが、名義変更の登記をしていない
こうした建物は、実態としては誰かが居住・利用していても、登記簿上は存在しない建物とみなされる状態にあるのです。
登記は法律上の義務がある
建物の登記は、単なる手続きではなく法律上の義務です。
まず、「表題登記」は新築から1カ月以内に行うことが不動産登記法第47条で義務づけられており、これを怠ると10万円以下の過料が科される可能性があります(同法第164条)。
一方で、「所有権保存登記」は義務ではないものの、所有者であることを公的に示すためには事実上不可欠な手続きとされています。
また、建物の所有者や構造、用途、床面積などに変更が生じた場合も、一定期間内に変更登記を行う義務があります。これは、登記簿の正確性を保ち、不動産情報の社会的信頼性を支えるための制度です



