マンションの売却を始めたけどなかなか売れず、焦ってしまっている。
あるいは、マンションの売却を検討しているが「売れなかったらどうしよう」と悩んでいる。
こうした悩みを抱えている方も少なくないでしょう。
本記事では売却活動前、活動中のどちらの方にも参考になるように、マンションが売れない原因を解説すると共に、早く売却する対策をご紹介していきます。
マンションの平均売却期間は?
一般的に、中古マンションを売るのにはどのくらいの期間がかかるのでしょうか?
東京カンテイが2006〜2016年の不動産取引データを元に発表した「中古マンションの売出・取引事例に基づく価格乖離率」によると、首都圏において期間ごとの売れる割合は以下のようになっていることが分かります1。
- 売り出し開始から1カ月以内に売れるマンションの割合は39.6%
- 売り出し開始から3カ月以内に売れるマンションの割合は67.3%
- 売り出し開始から6カ月以内に売れるマンションの割合は86.7%
3カ月で売り切るつもりで取り組もう
上記のデータを参考にすると、中古マンションは3カ月で約7割が売却に成功しており、3カ月で売却できるかどうかが一つの目安となります。
売主と不動産会社との間で結ぶ媒介契約は、3カ月を上限として契約期間を設定します。
つまり、3カ月経過してもマンションを売却できなかった場合、他の不動産会社に仲介を変更するという選択がしやすくなります。
また、そもそも不動産会社に査定依頼をして提示される査定価格は「3カ月以内に売却すること」を想定して設定するのが一般的です。
こうしたことから、中古マンションを売却するときは売却開始から3カ月以内 に売り切ることを目的に取り組むとよいでしょう。
こうすることで、購入希望者からの値引き要求に対する判断もしやすくなります。
半年以上売れないマンションには注意が必要
先ほどのデータを見ると、首都圏では売却から半年で9割近くのマンションが売却できていると分かります。
半年経っても売却できていない中古マンションは、全体の1割程度しかありません。
半年以上経過してもマンションが売れないようであれば、マンションや設定価格に何らかの問題があると考えられます。
マンションの売却期間中も費用がかかる
マンションの売却期間中が長引くと、新居を探すタイミングがずれてしまうこと以外に明確なデメリットがあります。
それは、住宅ローン返済費用や管理費、修繕積立金、固定資産税等、売却期間中も費用がかかり、売れない期間が続くことで無駄な出費が多くなってしまうことです。
住宅ローン返済費用は、支払っていくことで残債が減るのでデメリットも小さいですが、管理費や修繕積立金、固定資産税などは、無駄な出費となり、売れるまで負担し続けなければなりません。
マンションが売れない原因
マンションが売れない原因にはどんなものがあるのでしょうか?
ここでは、以下のような原因をご紹介していきます。
- 最寄り駅から遠い
- 管理が行き届いていない
- ゴミを24時間出せない
- ペット飼育禁止
最寄り駅から遠い
マンションの需要を左右する一つの需要な指標として、最寄り駅からの距離が挙げられます。
利便性の高い駅から近ければ近いほど売れやすく、遠くなるほど売れにくくなるといえるでしょう。
徒歩7分以上(560m以上)あるかどうかが一つの目安となります。
しかし、立地は変えられない要素ですので、最寄り駅から距離が遠い場合には価格を安めに設定するなど、立地以外の要素で売れやすくする工夫をする必要があります。
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管理が行き届いていない
人付き合いでは第一印象が大切とよく言われますが、家も第一印象が大切で、印象が良ければ売れやすくなり、悪ければ売れにくくなってしまいます。
マンションの管理状況は、購入希望で内見にやってきた人の印象を大きく左右するポイントです。
内見をする人はマンションの玄関ロビーから入ってくるので、玄関やその周辺にある郵便受け、駐車場などの管理が行き届いているかどうかが一つのポイントとなります。
しかし、共用部分の管理状況を改善しようと思えば、自分だけでなく他の入居者も一緒に行動を起こす必要があり、対処し切れない人も多いでしょう。
自分でマンションを売却すると きは、できる範囲で清掃等すると共に、他の入居者や管理組合にも声をかけて、普段から管理の行き届いたマンションにするための取り組みをすることも大切です。
ゴミを24時間出せない
近年のマンションは、1階の共用部分に24時間ゴミが出せるスペースがある場合が多くなっています。
ゴミ出しは毎日のことですから、24時間ゴミを出せるスペースがあることを重視する方も多いです。
とはいえ、こちらも基本的には入居者一人の力で対処できる問題ではないため、保有しているマンションにゴミ出しスペースがない場合には、価格を安くするなど他の要素で調整することが求められます。
ペット飼育禁止
以前はマンションといえば、カゴで飼育できる小型のペットを除いては、飼育禁止となっているのが一般的でした。
しかし、近年は大手デベロッパーがペット飼育可の新築マンションを販売するようになり、ペット飼育禁止のマンションは相対的に人気が落ちてしまいます。
どんなペットが飼えるかは、管理規約に具体的に定められており、その種類が豊富なほど売却しやすく、逆に規制が厳しければ売却しづらくなると言えるでしょう。
マンションが売れないときの3つの対策
上記のような理由が元でマンションが売却できないでいるとき、売主はどのような対策を取る必要があるのでしょうか。
価格を見直す
まずは、価格を見直すことを考えるとよいでしょう。
売れない中古マンションであっても、相場よりも価格が安いなどお得感があれば、売れるものです。
しかし、相場より下げ過ぎてしまっても、損をしてしまうのでもったいないですよね。
ベストなのは、売却前に自分で相場をしっかり調べたうえで、不動産会社の提示する査定額を参考に売り出しを始め、売れない場合は早いタイミングで値下げを実施することです。
特に、売却に期限を設けるのがおすすめです。
例えば、3カ月で売却すると決めたのであれば、2カ月間売れていない状態が続いている段階で、思い切った値下げを実施していくことを考えるとよいでしょう。
内覧前に物件を徹底的に清掃する
基本的なことではありますが、内覧前に物件を徹底的に清掃するようにしましょう。
部屋の中はもちろん、玄関ロビーや郵便受け、自転車置き場なども、自分のできる範囲できれいにしておくようにします。
先述の通り、中古マンションの内覧では第一印象が非常に重要で、清掃を実施していくことで、第一印象をよくすることができます。
逆に言えば、立地や間取りなどが魅力的な物件であっても、清掃や管理がなされていないと気に入ってもらえません。
不動産会社を変える
3カ月経ってもマンションを売却できないのであれば、不動産会社を変えることを考えてみましょ う。
物件や設定価格に問題がなくとも、媒介契約を結んだ不動産会社が売却に積極的に取り組んでいなかったり、広告の内容が悪かったりして成約に至っていないこともあります。
媒介契約を結ぶ段階でどのように売却活動を行っていくのか確認すると共に、売却期間中は1週間に1度など進捗報告を受け取るようにし、しっかりと売却を行っているのか確認するとよいでしょう。
なお、専任媒介契約では2週間に1度、専属専任媒介契約では1週間に1度、広告からの反響などを売主に報告する義務があります。
売れないマンションは放棄することもできる?
マンションの立地が非常に悪かったり、物件の築年数が非常に古かったりといった理由で、工夫を重ねても売れないマンションもあります。
こうしたマンションでも、所有し続ければ管理費や修繕積立金、固定資産税を支払う必要があります。
仮に、こうしたマンションを手放したいという場合はどうすれば良いのでしょうか?
相続放棄であれば可能
中古マンションの放棄は、親などから相続予定のマンションである場合に、相続放棄することが可能です。
相続放棄してしまえば、初めから相続人でなかったものとされ、マンションとは全く無関係になります。
所有権放棄は基本的にできない
一方、すでに所有権を所有している中古マンションの場合、単に所有権を放棄することはできません。
知人や友人など貰い手がいる場合に無償で譲渡することはできますが、ただ所有権を放棄することはできないのです。
自治体の窓口で不動産の寄付を受け付けている場合もありますが、基本的には自治体が必要と判断した不動産しか寄付を受け付けておらず、実際のところ売れないような物件ではほとんどの場合で断られてしまいます。
それでは、こうした売れないマンションはどのようにするとよいのでしょうか。
おすすめなのが、不動産会社による直接買取です。
売れないマンションは「買取」がおすすめ
買取では不動産会社と売買契約を結ぶため、買主が不動産会社になる。
売れないマンションは、不動産会社による直接買取を検討してみましょう。
そのままでは買い手がつかない物件であっても、不動産会社が中古マンションを買い取って、手を加えて再販されることで商品価値を高めることができます。
立地が悪かったり築年数が古かったりすることを理由に売れないマンションであっても、価格を相場より安く設定すれば、買い取ってくれる不動産会社が現れる可能性は高いでしょう。
高く売却したいのであれば「イエウリ」がおすすめ
とはいえ、売却するのであれば、少しでも高値で売却したいですよね。
そこでオススメなのが「イエウリ」を利用した買取での売却です。
「イエウリ」の買取マッチングでは、複数の不動産会社による入札形式で買取が進められます。
査定額は運営が取りまとめて売主に報告するので、不動産会社からの営業電話などはありません。
複数の不動産会社による査定額を確認し、査定額が高い会社と買取の交渉を進めることが可能です。
住み替えや転勤、離婚、相続などで家の売却を考えており、「早めに売却したいけど損はしたくない」という売主に好評です。
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まとめ
マンションの平均売却期間や売れない理由、売れない場合の対策をお伝えしました。
中古マンションについて、ペット飼育やゴミ出しスペースなど、本記事でご紹介したような最近のトレンドを踏まえつつ、これらの要素に該当してしまう場合は、価格を相場より安くするなどして対応することが求められるでしょう。
一方、「イエウリ」を利用すれば、複数の不動産会社が提示した価格の中から最も高値を提示した不動産会社を選べるため、マンションが売れずに困っている方は利用を検討してみてはいかがでしょうか。