「住宅ローンは低金利で利用でき、住宅ローン控除などの減税制度もあるのだから資産として家を買うべき」という意見もあれば「家は絶対に買うな」と言われることもあります。
そこで本記事では、「家は絶対に買うな」と言われている理由や家を買った後のトラブル事例を詳しく解説します。
家を買うかどうか悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考に判断してみてください。
「家は絶対に買うな」と言われる理由
「家は絶対に買うな」と言われるのには以下の理由が挙げられます。
- 住宅ローンの返済リスクがあるから
- 将来的に資産価値が下がる可能性があるから
- 維持費や修繕費がかかるから
- ライフスタイルの変化に対応しにくいから
- 賃貸のような柔軟性がないから
- 売却時の手続きが面倒だから
- 災害リスクがあるから
それぞれ解説していきましょう。
住宅ローンの返済リスクがあるから
住宅ローンは金融機関から数十年単位の期間で融資を受けるため、長期間に渡って返済し続けなければなりません。
また、常に安定して払い続けられる保証はなく、怪我や病気、リストラなどにより収入が減少すれば途端に返済難に陥る恐れもあります。
さらに、変動金利型のローンを選択した場合、金利の上昇に伴い返済額が増加するリスクも考えられます。
住宅ローンを利用する際は、上記の点を十分に理解したうえで家を買うほうが良いでしょう。
将来的に資産価値が下がる可能性があるから
家は時間の経過とともに価値が低下していきます。
特に新築住宅は、購入直後に価値が下がり始める傾向があります。
これは「新築プレミアム」と呼ばれ、新築であること自体に付加価値がついているため、一度でも誰かが住むと新築としての価値はなくなると判断されてしまうからです。
新築住宅には販売する業者の利益も上乗せされているため、建物自体の価値と差が生じる要因のひとつになっている。
さらに、日本では人口減少が進行しており、不動産の需要が減少することで物件の価値が下がるリスクが高まっています。
特に地方や郊外の物件では、資産価値の下落が顕著になる可能性があります。
維持費や修繕費がかかるから
家を買った場合、固定資産税や都市計画税、建物維持費や修理費などがかかります。これらは年間で数十万円かかるとされており、住んでいるだけでも費用がかかります。
特に修繕費は、外壁や屋根の塗装、給湯器の交換など定期的なメンテナンスが必要で、築年数が経過するごとに費用が増加します。
これらの費用を計画的に積み立てておかないと、予想外の出費に悩まされる場合もあるでしょう。
ライフスタイルの変化に対応しにくいから
家を買った後に転勤や家族構成の変化などで住み替えが必要になった場合、持ち家では簡単に引っ越すことが難しくなります。また、近隣とのトラブルや地域の環境変化があった際も、すぐに引っ越せないため、ストレスを抱えるケースも少なくありません。
持ち家は一度購入すると、その場所に長期間住むことが前提となるため、購入する際はライフスタイルの変化に対応しづらい点を理解しておきましょう。
賃貸のような柔軟性がないから
前述のとおり、家を購入すると簡単には引っ越せなくなります。
一方、賃貸であれば、さまざまなトラブルにも対応しやすく、状況に応じて 柔軟に動くことができます。
持ち家は賃貸のような柔軟性がないため、転勤や転職の可能性がある人や、子どもの成長に合わせて引っ越す可能性のある人は、家を買うかどうか慎重に考えるべきでしょう。
売却時の手続きが面倒だから
家の売却手続きは非常に煩雑で、多くの労力と時間を要します。
- 不動産会社選び
- 不動産査定
- 内覧対応
- 売買契約
- 決済・引き渡し
- 確定申告
これらの手続きが伴うため、売却するだけでも精一杯になる人も少なくありません。
特に、購入希望者に家を見てもらう「内覧」対応は、住みながら売却を進める場合、頻繁に行う必要があり精神的な負担も大きくなります。
これらの手続きをスムーズに進めるためには専門的な知識や経験が求められ、初めての方には大変な作業となるでしょう。
家の購入を検討する際には、将来的な売却時の手続きの煩雑さも考慮することが重要です。
災害リスクがあるから
日本は地震や台風などの自然災害が頻発するため、家が損壊する危険性があります。
もし家が住めない状態になっても住宅ローンは返済し続けなければなりません。
さらに、修繕費用や固定資産税などの負担も残ります。特に地方や郊外では災害後に復旧が遅れるといった傾向があるため、購入するかどうか慎重に判断しましょう。
家を買った後に起こり得る7つのトラブル事例
家を買った後の主なトラブル例をご紹介します。どのようなトラブルが起こるのか参考にしてみてください。
- 収入が減少してローンが払えなくなる