2023年の空き家は900万戸
出所:空き家数及び空き家率の推移-全国(1978~2023年)1
総務省の統計によると、2023年時点では日本全国の空き家は900万戸、空き家率は13.8%でした。
総数、比率ともに右肩上がりで推移していることがわかります。
2033年には空き家の比率は30%を超え、2000万戸が空き家になるという推計データもあります2。
政府・地方自治体はこの傾向を重く受け止め、空き家対策特別措置法を制定するなどの施策を進めていますが、空き家の増加は日本社会が構造的に抱える少子高齢化による影響も大きいため、避けられないものです。
「空き家は現在進行形でどんどん増加している」という前提は頭に入れておきましょう。
空き家増加の問題点
こうした数字を見てもピンと来ない人も多いかもしれませんが、空き家の増加は治安や景観の悪化を招く可能性があります。
犯罪者が地方の空き家に潜伏していたという話は、たまに報道で見かけますよね。
このような形で自分の所有物件が悪用されると、警察の捜査や報道関係者への対応に追われてしまう可能性も考えられます。
空き家はこれからますます売れにくくなる
そして、あなたが将来的に住み替えや転勤、あるいは離婚(積極的に考えたいものではありませんが)などの原因で家を手放そうと思ったとき、その地域の需要や家の状態によっては売れないという形で直接的な影響を被る可能性もあるのです。
古い空き家は、新築の住宅に比べて売れにくいのは言うまでもありません。
そして、その傾向は空き家の増加に伴ってますます強まります。
しかし、空き家だからと言って絶対に売れないものとは限りません。
空き家の売却には1年以上かかる?
中古物件の売却は平均で8カ月かかり、一戸建ての場合は売れるまでに平均11カ月かかってしまうというデータがあります。
この平均値には比較的新しい物件のデータも含まれているため、「古い物件」や「空き家が多い地域の物件」ではさらに時間がかかり、「売り物件」の看板・張り紙をずっと張っていても一向に売れない可能性が考えられます。
家を売るのはそもそもかなりの期間がかかり、空き家となるとさらに売れにくい可能性は、おわかりいただけたでしょう。
そんな売れにくい空き家を売るためには、空き家の売買を得意としている不動産業者に売却を依頼することが欠かせません。
空き家を売るためには不動産業者の選び方が大切
空き家の売却を得意としている不動産会社では、相続管理士や弁護士など関連資格者によるサポート体制を整えており、煩わしい権利関係の処理(共有名義人間での売却同意の手続き)を円滑に行なってくれるサービスを提供しているところもあります。
不動産会社(宅建業者)は全国に130,583社(令和5年度4)と数多くあり、近年は増加傾向にあります。
ただし、一言で「不動産会社」と言っても、賃貸物件の仲介をメインに行なっている会社や、投資系の物件を専門に扱っている会社もあり、全ての不動産会社が空き家の売却に精通している訳では無い点に注意しておきましょう。
空き家の売却が得意な業者を探すには?
そうなると「どの会社に空き家の売却を依頼すれば良いかわからない」と思ってしまう方も多いでしょう。
そして、空き家を売るためにまずは不動産一括査定のサービスを利用して、不動産会社を探すことから始めようとしている方が多いかと思われます。
イエウールやHome4U、イエイなどのサービスが代表的 で、すでにこれらのサービスを利用して査定を申し込んだ・これから検討中という方もいるかもしれません。
ここで注意しておかなければならないのは、一般的な一括査定サービスを使って査定を依頼した後は、不動産会社と「媒介契約」を結んで、その会社に「空き家を買ってくれる個人を見つけてもらう」という点。
つまり、一括査定は「家が売れる値段」はわからず、あくまでも「この家はこれぐらいの値段で売れそうですよ」という不動産会社からの提案を受けるサービスなのです。
「イエウリ」で「家が売れる値段」を確認できます
イエウリには、空き家も含めて家の買取を得意としている不動産会社が登録しています。
「買取」は媒介契約を結んで行われる「仲介」とは異なり、「この家はこの金額で買います」という意思表示が行われます。
不動産の買取とは
つまり、実際に「家が売れる値段」がわかるのは、不動産の査定では買取のみなのです。
「イエウリ」の買取マッチングサービスに登録すると、あなたが売りたい家のエリアで買取を得意としている不動産会社が、物件情報を確認して「買取での値段=売れる値段」を算出します。
一括査定では確認できない「家が本当に売れる値段」を複数の不動産会社から確認することが可能です。
買取の査定は値段が安くなる?
「家の買取は仲介よりも値段が安くなりがち」というデメリットがあると聞いたことがある人もいるかもしれません。
実際に家を購入した不動産会社は、リフォームして家を探している人に再販売したり、賃貸物件として運営したりします。
不動産会社が買取して再販売する際のコストや利益を差し引いた金額で取引されるため、仲介よりも金額が安くなる。
その結果、仲介での売却から70〜80%ほどの金額まで目減りしてしまうのが一般的です。
また、建物部分の劣化が激しく解体が必要なケースでは、そこから解体費用も差し引いた価格が算出されたり、確定測量の費用が織り込まれたりするため、さらに安い値段が提示されるケースもあります。
「仲介で売るためには事前に手間や費用をかけなければならないが、買取であれば必要な対応を業者に任せてすぐに売却できる」というように、メリット・デメリットがそれぞれあることを覚えておきましょう。
空き家は買取に適している
しかし、仲介で古い家や空き家を買いたい人を見つけるためには、前述の通り長い時間がかかってしまうでしょう。
そこで、「イエウリ」買取マッチングを利用して「早く、そしてできるだけ高く」家を売って現金化するのが適していると言えます。
「イエウリ」で物件を売却する場合は、
- 物件情報の登録
- 不動産会社の仮査定
- インスペクションの実施(任意)
- 不動産会社の正式入札
- 金額に納得すれば売却
という流れで進みますが、売り主はどのタイミングでも売却を辞退することが可能です。
・査定は完全無料
・1ヶ月以内のスピード売却も可能
・辞退しても手数料はかかりません
・買取業者からの一方的な営業電話なし
権利関係の確認
相続した空き家を売却する場合には、共有名義人全員の同意が必要です5。
亡くなった所有者の資産状況によっては権利が複雑化するケースもあるので、「相続した物件をすぐに売りに出そう!」と思い立っても、権利者が複数いる場合は手続きがスムーズに進まないケースも少なくありません。
相続の手続きや権利関係の確認事項は司法書士に依頼することが可能ですので、売却を検討している場合は相談してみましょう。
売買の業務を普段から行っている不動産会社であれば、司法書士を紹介してもらって相続手続きから売却までワンストップで対応できるケースも多く、時間や労力の負担を大きく減らせます。