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スムストックとはどんな家?購入・売却のメリットとデメリットを解説

スムストックとは、大手ハウスメーカー10社の優良な中古住宅としての基準を満たし、認定を受けた住宅です。

丈夫な躯体や適切なメンテナンスを受けた住宅であり、長期に渡り安心して住むことができます。

とはいえ、そもそもスムストックがよくわからないという方も多いでしょう。

この記事では、スムストックの基本や特徴・メリット・デメリットについて分かりやすく解説します。

このページの目次
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スムストックとは

まずは、スムストックの基本について確認していきましょう。

そもそもスムストックとは?

スムストックとは、一定の基準を満たした優良な中古住宅に与えられる認定です。

新耐震基準をクリアしていることはもちろん、50年以上の長期点検制度の計画・実施なども条件となるため、長く住める良質な家としての信頼性の高い住宅ブラントといえます。

また、メンテナンス履歴もしっかり残されるため新築時から現在までの状況が明確になり、現時点での価値・家の状態を正しく把握することも可能です。

住宅メーカー大手10社による共同運営

スムストックは、大手住宅メーカー10社が共同で設立した「一般社団法人優良ストック住宅推進協議会」によって運営されています。

参加メーカーは以下のとおりです。

  • 住友林業
  • 積水ハウス
  • セキスイハイム
  • 大和ハウス工業
  • トヨタホーム
  • パナソニックホームズ
  • へーベルハウス
  • ミサワホーム
  • 三井ホーム
  • ヤマダホームズ

スムストック住宅として認定されるのは、上記のハウスメーカーの住宅に限られます。

ただし、参加メーカーの家であればどれでもいいわけではなく、スムストックの共通基準を満たすことが必要です。

スムストックが誕生した背景

スムストックは、中古住宅の品質維持・向上による住宅寿命の長期化・中古住宅の流通性アップのために誕生しています。

欧米諸国の住宅の寿命は50~80年といわれ、築100年を超えるものも珍しくないほど長く大切に使用されています。

一方、日本の木造住宅の寿命は20~30年といわれ、諸外国に比べ使用できる期間が短いという特徴があるのです。

日本の木造住宅の資産価値は築30年を超えるとほぼゼロとみなされ、築20年を超える中古住宅は買い手から避けられやすくなります。

また、近年は中古住宅の注目が高まっているとはいえ、日本はまだまだ新築志向が高いといえるでしょう。
そのため築年数の古い中古住宅は市場での流通性が悪く、社会問題ともなっているのです。

風土や国民性の違いがあるにしても、日本の住宅は諸外国に比べ使用できる年数が短く、良質な家が後世に引き継がれにくいのです。

しかし、短期間で住宅を造っては壊すを繰り返すのは、経済的にも環境的にも負担となります。

そのような背景から、日本においても上質な家に長く住み継ぐという取り組みが推進されており、その流れを汲んでスムストックが誕生したのです。

スムストックの特徴

ここでは、どのような住宅がスムストックとして認定されているのか、その特徴をみていきましょう。

3つの原則を満たす必要がある

スムストックとして認定されるには、参加メーカーの既存住宅であり、かつ、以下の3つの原則を満たす必要があります。

  • 住宅履歴データベースの保有
  • 50年以上のメンテナンスプログラム
  • 新耐震基準レベルの耐震性の保持

住宅履歴データベースの保有

今までどのような修繕を行ってきたのかが明確になるように、新築時の図面と今までのリフォーム・メンテナンス履歴が管理されている必要があります。

50年以上のメンテナンスプログラム

長く安心して住み続けられるように新築後50年以上の長期に渡る点検制度・メンテナンスプログラムの設定が必要です。

そのうえで、計画通りに点検・修繕を実施しなければなりません。

売却時には、査定時点で基準を超える劣化がないことの確認も必要となります。

新耐震基準レベルの耐震性の保持

地震大国といわれる日本で安心して暮らすためには耐震性の高さが必要です。

スムストックでは、1981年6月1日以降に施行された「新耐震基準」レベルの耐震性能があることは最低限の条件とされています。

専門の資格者「スムストック住宅販売士」が査定と販売を行う

スムストック住宅では、販売・査定の際に「スムストック住宅販売士」という専門の資格が必要になります

スムストック住宅販売士とは、優良ストック住宅推進協議会の研修や試験をクリアした、建物の知識が豊富な人です。

自社メーカーが施工した建物の知識が豊富であるため、売却であればより正確な査定、購入ならより詳しい説明が受けられ安心して取引を進められます。

総額表示ではなく土地価格と建物価格を分けて表示する

スムストックは、建物と土地の値段がそれぞれ算出されるのが特徴。

一般的に中古住宅は土地・建物セットの総額が表示されます

一方、スムストックの住宅は土地と建物を分けて価格を表示しなければなりません。

建物の価値が正確に分かるので、査定に納得しやすく、購入側も適正価格かどうか判断を付けやすいという特徴があるのです。

スムストック住宅のメリット

スムストック住宅は購入・売却時に以下のようなメリットがあります

  • 購入するメリット1:過去の履歴を確認できる
  • 購入するメリット2:建物保証を引き継ぐことができる
  • 購入するメリット3:高い耐震性能を期待できる
  • 売却するメリット:購入希望者にアピールできる

それぞれ見ていきましょう。

購入するメリット1:過去の履歴を確認できる

スムストック住宅では、過去の修繕・メンテナンス履歴が残っているので、今までのメンテナンス状況を正確に把握できます。

家は、メンテナンスによっても寿命は大きく変わってきます。

過去の履歴がないとそれまでどのようなメンテナンスが行われてきたかが分からないだけでなく、不具合があるのではないかという不安も抱えることになるでしょう。

過去の履歴が確認できるため今の状態も分かりやすく、安心して購入できます。

購入するメリット2:建物保証を引き継ぐことができる

新築住宅は、ハウスメーカーにより最低10年間の建物保証を付ける義務があります。

しかし、新築での保証は新築時の建物所有者が対象となり、保証期間中に売却しても残り期間は次の所有者には引き継がれないのです。

例えば、建物保証10年の家を新築後8年で売却した場合でも、残り期間2年は売却後の買主は引き継げずその期間に何かあっても保障を受けられません1

しかし、スムストック住宅であれば売却時に保証期間も引き継がれます

そのため、購入者も安心して購入できるのです。

購入するメリット3:高い耐震性能を期待できる

中古住宅購入で不安になる要素の1つが耐震性です。

耐震基準は1981年5月31日以前の旧耐震基準と、1981年6月1日以降の新耐震基準の2つに分かれ、現行の耐震基準は新耐震基準となります。

旧耐震基準だから地震が起きれば即倒壊というわけではありませんが、新耐震基準に比べると倒壊リスクは高くなるでしょう。

スムストックでは新耐震基準レベルを最低限の条件としているため、少なくとも新耐震基準レベルは保証されているので安心して購入できます

旧耐震基準と新耐震基準の耐震性能の差

旧耐震基準と新耐震基準では、耐震性能に比較的大きな差があり、大規模な地震が発生した際の被害状況にも顕著な差が見られる。

スムストックを取り扱う住宅メーカーの積水ハウスは、毎年5月と11月ごろに「スムストックEXPO住宅博」という内覧会を各地で開催しています。

実際のスムストック物件を見ながら、担当者に説明を受けて住宅の性能を確認することができるので、購入を考えている方はチェックしてみましょう。

▼参考リンク:積水ハウス|スムストックEXPO住宅博

売却するメリット:購入希望者にアピールできる

スムストックの住宅の「メンテナンス履歴が明確」「建物の価値が分かる」「新耐震基準レベル」という特徴は購入側の大きな安心材料となります。

中古住宅は建物の状態や価値が分かりにくい・耐震レベルへの不安などで買い手から避けられるケースもありますが、スムストックなら買い手の不安を解消しやすく売却につなげやすくなるでしょう。

スムストック住宅のデメリット

スムストック住宅にもデメリットはあるため、デメリットまで押さえておくことが大切です。

購入する・売却する際のデメリットには以下のようなことが挙げられます

  • 購入するデメリット1:購入後は定期的なメンテナンスが義務付けられる
  • 購入するデメリット2:将来の資産価値が約束されているわけではない
  • 売却するデメリット:必ずしも高値で売却できるわけではない

それぞれ解説します。

購入するデメリット1:購入後は定期的なメンテナンスが義務付けられる

スムストックでは50年の長期的なメンテナンスや修繕が計画され実施される必要があります。

通常の中古住宅は、購入後のメンテナンスや修繕は買主が自由に計画・実施できます。

もちろん、定期的なメンテナンスは必要ですが、予算などを踏まえて自分で決められる方が良いという方も多いでしょう。

スムストックは、しっかりメンテナンスできる魅力はあるものの、決められた計画2に沿う必要があるため、点検や費用が負担に感じる場合もあります

購入するデメリット2:将来の資産価値が約束されているわけではない

中古住宅の品質維持・向上を目的としていますが、必ずしも将来資産値が高いままとは限りません。

定期的にしっかりメンテナンスすることで資産価値が落ちにくくはなりますが、将来の不動産市場がどうなるかの予測は難しいものです。

コロナ渦のように予測もできない状態での経済・市場の悪化、地価の急落などの可能性もゼロではないでしょう。

スムストック住宅だから将来の資産価値も高いとならない可能性があることは意識しておきましょう。

売却するデメリット:必ずしも高値で売却できるわけではない

査定額が高いとしても、そもそも買い手がいなければ売却できません。

スムストック住宅は、大手ハウスメーカーの家であり建築費用が高く、メンテナンス費用がかかることから価格が高めです。

一方、中古住宅を購入する層の中には価格の安さを求めているケースが少なくありません。

コストをかけた品質の良い家であっても高ければ避けられる可能性は十分あり、その場合は値下げなどが必要になってきます。

また、住宅価格はその時の市場やエリアの状況にも大きく影響を受けます。

必ずしも希望価格で売れるわけではなく、売却額によっては損失が出る恐れもある点は覚えておきましょう。

スムストックに関するよくある質問

最後に、スムストックに関するよくある質問をみていきましょう。

スムストックは売れない?

スムストックの認知度は現状それほど高くはなく、スムストック=売れるほどの価値はまだありません

査定額が高くても、高値で売り出してしまうと買い手から避けられる恐れもあるでしょう。

ただし、メンテナンス履歴や耐震性などアピールできる魅力も多いので、適切な価格設定・アピールでスムーズな売却も期待できます。

とはいえ、不動産会社の力量にも左右されるので、スムストックであるかに関わらず信頼できる不動産会社を見つけることが大切です。

スムストックのこれまでの販売実績は?

2008年の開始後、2023年度で累計1万9727件の販売実績があります。

コロナ渦により一時期伸び悩みもありましたが、2023年度では年間成約数2090件と開始後初の2,000件突破も果たしています3

販売実績は年々増加傾向にあるので、今度も増えると予測されます。

まとめ

スムストックは、大手住宅メーカー10社の共通基準をクリアした優良な中古住宅です。

メンテナンス履歴が明確で新耐震基準レベルであるため、安心して住み続けられる住宅といえるでしょう。

買い手も安心して購入できる、売り手としてもアピールして売りやすいという魅力がある一方、必ず死も高く売れない・メンテナンスコストがかかるなどのデメリットもあります。

スムストック住宅の購入・売却を検討している場合は、メリット・デメリットを理解してうえで慎重に検討するとよいでしょう。

スムストック住宅に限らず、家を売却するなら信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。

できるだけ多くの不動産会社を比較し、信頼できなおかつ高値で売却してくれる不動産会社を選ぶようにしましょう。

1.
ハウスメーカーによっては、宅建業法で定められた10年の瑕疵保証とは別に、所有者が変わっても引き継げる保証制度を設けているケースがある。
2.
例えばセキスイハイムの場合、5年ごとに定期診断が実施される。
参考:セキスイハイム|資料「スムストック」
3.
執筆者
逆瀬川勇造
逆瀬川勇造

明治学院大学卒。地方銀行勤務後、転職した住宅会社では営業部長としてお客様の住宅新築や土地仕入れ、広告運用など幅広く従事しました。2018年よりP.D.Pを設立。WEBを通して不動産に関する問題解決を目指します。 保有資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)、住宅ローンアドバイザー、相続管理士

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