イエウリ公式 不動産売却バイブル
東証プライム | 株式会社エニグモグループ企業
東証プライム | 株式会社エニグモグループ企業
ホーム不動産売却の知識専任・専属専任媒介契約で仲介手数料が割引・無料のオファーにはデメリットもあります
更新

専任・専属専任媒介契約で仲介手数料が割引・無料のオファーにはデメリットもあります

不動産の売却時に「専任または専属専任媒介契約で当社にお任せいただける場合は、仲介手数料を割引または無料で対応します」といった申し出が不動産会社から行われる場合があります。

仲介手数料は100万円以上の金額になることもあるため、割引のサービスは非常に魅力的です。

しかし、支払う手数料額が減って手取りが増える可能性がある反面、もし「囲い込み」等が行われてしまうと売却が長期化するリスクもある点に注意してください。

このページの目次
不動産売却がはじめての方へ
不動産売却で損をしないためには、複数の不動産会社の意見を聞き、
査定結果を比較することが重要
です。
新しい一括査定サイト「イエウリ」では、個人情報が不動産会社に公開されず、多数の査定が一気に集まるので
電話ラッシュなし
わからないことは「不動産のプロ」にいつでも無料相談可能で、契約まで
中立な立場でアドバイスがもらえるので安心
イエウリの査定に進む

3つの媒介契約の違い

仲介を依頼する不動産会社と結ぶ「媒介契約」には一般・専任・専属専任の3つの形態があります。

一般媒介専任媒介専属専任媒介
複数社への依頼××
自己発見取引×
有効期間当事者間で自由に決定できる3カ月以内3カ月以内
指定流通機構任意7日以内に登録
5日以内に登録
業務処理状況の報告任意2週間に1回以上
1週間に1回以上

複数社に依頼できるのは「一般」のみで、専任または専属専任媒介契約の場合は、1社としか契約することができません。

不動産会社としては、専任もしくは専属専任媒介契約で仲介を任せてもらえれば、他の会社で決まってしまって手数料を受け取れないリスクが無くなるため「できれば一般ではなく、専任か専属専任で契約してもらいたい」というのが本音です。

専任と専属専任の大きな違いは「自己発見取引」

専任媒介契約と専属専任媒介契約は、どちらも1社とのみ締結する契約ですが、「自己発見取引」が可能かどうかが一番の違いです。

「自己発見取引」は、自分で見つけた買主と売買契約を結ぶことを指します。

つまり、仲介会社無しで契約できるのが専任、自分で見つけた相手でも必ず仲介会社を通して契約しなければいけないのが専属専任媒介契約です。

実際のところは「仲介会社無しで売買契約を結ぶ場合、住宅ローンが利用できない(金融機関の許可が下りない)」ため

  • 現金一括決済で取引できる知人・親戚と取引する
  • 自社で買取する不動産会社と取引する

上記いずれかのパターンが想定される場合は、専属専任ではなく専任媒介契約を結ぶのが良いでしょう。

専任・専属専任媒介契約で手数料が割引される理由

「専任・専属専任媒介契約であれば手数料を割引します」というオファーは、都心部や地方都市などの比較的栄えた地域で「売れやすい物件」を対象に不動産会社から提案されることが多いです。

不動産会社としても販売に時間がかかる物件よりも、売れ行きの物件の方が自社の顧客に紹介しやすく、広告コストも抑えられます。

「手数料率で多少損をしたとしても、売れやすい物件であれば割引して取り扱う価値がある」と言えるでしょう。

「自己発見取引」の可能性が無ければ、専任と専属専任に大きな違いは無い

専任・専属専任媒介契約で物件を預かることができれば、少なくとも3カ月間は仲介会社を変更できません。

しかし、前述の自己発見取引に該当する取引の可能性が無く

  • 専任であれば仲介手数料を最大20%割引
  • 専属専任であれば仲介手数料を最大50%割引

といったように、専任と専属専任で手数料の割引率が異なる場合は、専属専任で任せる方がお得だと言えます。

囲い込みをされると売却が長期化するリスクがある

不動産売買における囲い込みとは

専任や専属専任媒介契約で囲い込みが発生した場合、不動産の売却が長期化する可能性があります。

囲い込みとは、不動産会社が他社の顧客に物件情報を積極的に提供せず、自社で買主を見つけようとする行為を指します。

この行為は、媒介契約を締結した不動産会社が仲介手数料の両手取得(売主・買主両方から手数料を得ること)を目的として行われる場合が多いです。

囲い込みの問題点

囲い込みによって、不動産会社は手数料を多く獲得できるチャンスが生まれる一方で、売主の利益は損なわれてしまいます。

売却期間が延びる

買主の範囲が狭まることで、希望条件に合う買主が現れるまで時間がかかり、売却が長引くリスクがあります。

値下げを強いられる可能性がある

囲い込みによって売れない期間が長く続くと「値下げせざるを得ない」状況になってしまうことがあります。

値下げした物件を自社の顧客に割安で紹介したり、専任返しを狙って買取再販業者への売却を促したりといったケースが存在します。

関連記事:専任返しとは

囲い込みを防ぐための対策

囲い込みをされないためには、以下のような対策が有効です。

複数の不動産会社に相見積もりを依頼する

複数社の査定を比較する際は「査定額」を重点的に見るのではなく、取引事例や周辺物件の販売状況を踏まえた根拠を確認することが重要です。

媒介契約を締結する前に複数の会社に査定を依頼し、それぞれの販売戦略や実績を比較検討しましょう。

一般媒介契約を検討する

囲い込みを防ぐためには、複数の不動産会社に依頼できる一般媒介契約も有効な選択肢です。特に、早期の売却を希望する場合、広範囲での情報公開が期待できます。

指定流通機構への登録状況を確認する

専任媒介契約や専属専任媒介契約では、物件情報を指定流通機構(レインズ)に登録することが義務付けられています。登録内容を売主自身が確認することで、適切な情報公開が行われているかを把握できます。

売却進捗の報告を求める

専任媒介契約では2週間に1回以上、専属専任媒介契約では1週間に1回以上、販売活動の報告が義務付けられています。この報告内容をチェックすることで、囲い込みの可能性を早期に察知できます。

売主の仲介手数料無料は囲い込みのリスクが大きい

一定料率の割引にとどまらず「売主の仲介手数料を無料にします」と謳われている場合、不動産会社は買主から仲介手数料を受け取れなければ、報酬を手にすることができません。

そのため、必然的に囲い込みが行われても仕方ない状況になってしまう点に注意しましょう。

また、手数料の割引率があまりにも大きい場合も、同様のリスクがあると言えます。

手数料率が段階的に下がっていく場合

  1. 2カ月目までに契約が決まった場合は20%の割引
  2. 4カ月目までに契約が決まった場合は30%の割引
  3. 6カ月目までに契約が決まった場合は40%の割引

といったように、売却の期間が延びると仲介手数料の割引率が大きくなっていくプランで割引をしている不動産会社もあります。

このような形態であれば、売却が長期化することで不動産会社が受け取れる手数料も小さくなるため、売主と利益相反にならない営業が期待できます。

ただし、この場合も一定期間を過ぎて割引率が最大になると、不動産会社側が両手仲介を試みるインセンティブも大きくなるため、囲い込みのリスクが無いわけではありません。

一般媒介契約はデメリットも大きい

囲い込みを防ぐ対策のところで「一般媒介契約」について触れましたが、複数社に依頼できる分、物件の競争力自体が低ければ、どの会社も熱心に扱わず、結果的に売れないリスクが生じてしまいます。

物件の競争力は「人気のエリアにある」「駅から近い」などの要素だけではなく、「購入検討者と商談に至る価格設定であるか」も重要なポイントです。

つまり、相場よりも高すぎる価格設定であれば、一般媒介契約で複数社に依頼したとしても、売れずに売却が長引くリスクは低減できません。

まとめ:仲介会社選びで失敗しないために

物件の条件や売却のスピード感、依頼者のニーズによって、一般媒介契約が向いている場合もあれば、専任媒介契約が適している場合もあります。

仲介手数料の割引オファーがある時点で「ある程度競争力のある物件だ」と推測できますが、最近は仲介会社の売り物件確保の競争も激しくなっており、

  • 仲介手数料を割引・無料にする
  • 相場より高い金額を提示する

など「一見すると魅力的な内容で売主の気を引く」という行為を目にする機会も増えています。

仲介手数料が節約できるのは確かにメリットが大きいですが、売却が長期化してしまうリスクが生じにくいよう、信頼できる不動産会社を選ぶ視点も重要です。

執筆者
イエウリ編集部
イエウリ編集部

私たちは、日本最大級の不動産売却プラットフォーム「イエウリ」および、仲介手数料無料で不動産会社から物件を購入できる「イエカイ」を運営しています。売買主が抱える情報の非対称性をテクノロジーによって解決し、安心して住宅の売買ができる世界をつくります。 編集責任者:倉本匠

ホーム不動産売却の知識専任・専属専任媒介契約で仲介手数料が割引・無料のオファーにはデメリットもあります
おすすめ記事
業者買取の不動産売却では一括査定サイトがおすすめできない理由とは

業者買取の不動産売却では一括査定サイトがおすすめできない理由とは

不動産の一括査定サイトにデメリットはある?利用時の注意点を解説します

不動産の一括査定サイトにデメリットはある?利用時の注意点を解説します

マンション買取は仲介より損?デメリット・注意点と買取で高く売る方法を解説

マンション買取は仲介より損?デメリット・注意点と買取で高く売る方法を解説

人気のマンション買取業者ランキングと買取業者選びのチェックポイントを解説

人気のマンション買取業者ランキングと買取業者選びのチェックポイントを解説

仲介よりも買取向きの戸建ての特徴・条件と買取での売却成功事例を紹介します

仲介よりも買取向きの戸建ての特徴・条件と買取での売却成功事例を紹介します

ネットで家の無料査定を申し込んで大丈夫?一括査定のメリットと利用の注意点まとめ

ネットで家の無料査定を申し込んで大丈夫?一括査定のメリットと利用の注意点まとめ

お客様の声
イエウリを通して売却できた、お客様の実体験をご覧ください。
個人情報を守りながら誠実な不動産会社が見つかる
不動産売買はよく「ご縁」という言葉が使われます。ご縁とは、想像もしていなかった方と、想像もしていなかった関係ができて、それが自分にとって想像もしていなかった結果をもたらすことです。売主様がプラットフォ...

#売却期間:2ヶ月
#神奈川県
#区分マンション
#買取
さらに詳しく
電話ラッシュなし!ストレスフリーな売却
家の売却を検討するとき、まず最初に起こす行動はなんでしょうか。インターネットで「不動産 売却」と調べる。地元の不動産会社に問い合わせる。色々な方法でまずは”あたり”を付ける行動を起こす方がほとんどだと思います。しかし、その道中で不動産会社...

#売却期間:2ヶ月
#神奈川県
#戸建
#買取
さらに詳しく
家の思い出を汲み取る売却方法
古い家を取り壊し、新築を建てる「スクラップアンドビルド」を主流としない不動産会社様もいます。なぜそれを主流としないのか。なぜそれが売主様の心に印象づいたのか。「家への思い出」を考慮した不動産売却についてお話を聞いてみました...

#売却期間:2ヶ月
#神奈川県
#戸建
#買取
さらに詳しく
プロだけが知っている現場で実際に起こる失敗例
事前に知っておくだけで売却活動の成功確度が確実に高まります。
はじめての不動産売却でも基礎知識だけは押さえましょう
よりよい売却活動に必要なポイントをかんたんにまとめています。
売却の流れと期間

売却の流れと期間

相場価格の見極め方

相場価格の見極め方

査定依頼の方法

査定依頼の方法

不動産会社との契約

不動産会社との契約

不動産の状態を把握

不動産の状態を把握

売却にかかる費用

売却にかかる費用

事前に揃えておく書類

事前に揃えておく書類

売却理由別の確認事項

売却理由別の確認事項

関連記事

2025.01.26

住み替えは売却と購入で同じ不動産会社に依頼すべき?仲介会社選びのチェックポイントを解説

2020.08.01

一般媒介契約の特徴とは?メリット・デメリット、向いている物件の条件を解説

不動産売買の仲介は複数の会社に依頼できる?
2022.12.19

不動産売買の仲介は複数の会社に依頼できる?注意点は?

2025.01.15

専任媒介契約で不動産会社から報告がない場合はどうする?報告義務違反があったときの対処法を解説

2020.05.08

不動産売却で媒介契約を解除して仲介業者の変更は可能?トラブルを避けるポイントも解説

2025.01.01

媒介契約を専任媒介から一般媒介に変更することも可能|手続きの流れと違約金等の注意点について解説します

運営会社プライバシーポリシーCONTACT不動産売却シミュレーターイエウリAI査定
© 2025 HOUSE REVO, Inc.
イエウリAI査定
必須
必須
必須
任意
任意
任意
【AI査定価格を見る】をクリックすることで、利用規約、及びプライバシーポリシーに同意するものとします。