独身女性でマンションを購入される方が増えてきています。
とはいえ、独身で購入する場合将来の収入も踏まえて慎重に計画することが大切です。
この記事では、独身女子がマンションを購入する際の注意点や返済シミュレーション・後悔しないためのチェックポイントを解説します。
独身女性でマンションを買う人が増えている
SUUMOリサーチセンターのデータによると、新築マンション購入世帯のうちシングル女性世帯が占める割合は2001年の調査開始以降最高となる11.0%です1。
2017年には4.8%だったことからも数年間で2倍以上伸びていることも分かります。
マンションを購入する独身女性が増えている要因として以下のようなことが考えられます。
- 女性の未婚率の上昇
- 経済的に自立した女性の増加
- 老後問題
- シングルを対象としたマンションの増加 など
男女ともに未婚率は年々上昇傾向にあり、とくに25~29歳女性の未婚率は1980年の24.0%から2020年の65.8%と右肩上がりに上昇しています2。
シングル世帯の増 加にともない、それまでファミリー世帯がメインであったマンションもシングル向けの提供が増えています。
女性の平均賃金も2001年の約22.2万円から2023年の約26.2万円へと上昇傾向にあります3。
また、老後の住居への不安から早いうちから老後に備えて居住を確保する人も増えており、資産価値の高いマンションを検討する人も少なくないのです。
【年収別】独身女性がマンションを購入した場合の借入可能額と毎月の返済額
マンションの購入を検討する際に大きな問題となるのがお金です。
現金一括でマンションを購入するケースは多くなく、基本的に住宅ローンを利用する人がほとんどでしょう。
住宅ローンを利用する際は、借入可能額と毎月の返済額を事前に把握しておくことが重要です。
以下では、年収別の借入可能額と返済額をシミュレーションしているので参考にしてください。
年収300万円
年収300万円の借入可能額と返済額は以下の通りです。
項目 | 詳細 |
借入可能額 | 2,642万円 |
毎月の返済額 | 74,579円 |
返済総額 | 31,323,180円 |
住宅ローンの借入可能額は、以下の計算で目安を求めることが可能です。
なお、ここでは年間返済可能額は、返済比率(年間返済額÷年収×100)を住宅ローンの目安である35%、審査金利は2%、35年借入として計算していきます。
年収300万円での借入可能額は以下の通りです。
また、2,642万円を金利1%・35年(全期間固定)で借入れた場合の返済額は以下のようになります。
- 毎月の返済額:74,579円
- 返済総額:31,323,180円
年収400万円
年収400万円の借入可能額と返済額は以下の通りです。
項目 | 詳細 |
借入可能額 | 3,523万円 |
毎月の返済額 | 99,449円 |
返済総額 | 41,768,580円 |
返済比率35%のとき年収400万円なら返済可能額は140万円です。
よって、借入可能額は以下のようになります。
3,523万円を借入れた場合の返済額は以下の通りです。
- 毎月の返済額:99,449円
- 返済総額:41,768,580円
年収500万円
最後に、年収500万円のケースをみていきましょう。
年収500万円の借入可能額と返済額は以下の通りです。
項目 | 詳細 |
借入可能額 | 4,403万円 |
毎月の返済額 | 124,290円 |
返済総額 | 52,201,800円 |
4,403万円借り入れた場合の返済額は以下の通りです。
- 毎月の返済額:124,290円
- 返済総額:52,201,800円
ただし、上記はあくまで目安です。
実際の借入額は頭金や資金状況・物件などによって異なってくるため、自分のケースに合わせて慎重に試算しましょう。
また、返済比率35%は金融機関で目安とされている数字ですが、実際にこの数値で借り入れると手取り収入でみた場合に返済額の負担が大きくなる恐れがあります。
長期的な返済シミュレーションも詳細に立てたうえで借入額を検討することが大切です。
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独身女性がマンションを購入するメリット
独身女性がマンションを購入するメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- 資産形成できる
- 現役時代にローンを完済したら老後に毎月の負担がなくなる
- セキュリティや設備が充実している
それぞれ見ていきましょう。
資産形成できる
賃貸の場合、借り続ける期間ずっと賃料が発生し、そのうえいくら賃料を支払っても家が自分のものになることはありません。
賃料は、いわば大家さんに支払っているだけのお金です。
一方、マンションを購入した場合、毎月住宅ローンの支払いが必要ですが完済すればマンションは自分のものになります。
つまり、将来の自分の資産ための支出になるのです。
同様に、毎月支払う居住費ですが、他人のためと自分のためという違いがあります。
長期間賃料を支払う負担を考えて、住宅ローンを選択する人も少なくないでしょう。
また、マンションを所有すれば将来売却して老後資金に充てるといった選択肢の幅も増えます。
このように、マンションを所有することで自分の資産形成につながるのです。
現役時代にローンを完済したら老後に毎月の負担がなくなる
住宅ローンは支払いが終われば毎月の家にかかる費用を大幅に減少できます。
仮に、30歳で35年ローンを組めれば65歳で完済となるため、現役世代中に住宅ローンの完済が見込めるでしょう。
退職後に賃料の負担があると、老後資金を圧迫しかねません。
さらに、高齢になってからでは賃貸を契約しにくいという問題もあるため、若いうちから老後を踏まえてマンションを購入するケースも少なくないのです。
ただし、住宅ローンの組み方によっては退職後までローン返済が続く場合があります。
このような場合は、借入額を少なくする・小まめに繰り上げ返済する・退職金で一括返済するなど老後資金に影響が出ないように考慮することが大切 です。
セキュリティや設備が充実している
女性の一人暮らしではセキュリティ面が気になるところです。
分譲マンションは、オートロックや防犯カメラ・管理人の常駐など戸建てや賃貸よりもセキュリティが整備されている物件が多いという特徴があります。
また、分譲マンションは共有設備が充実しているケースが多く、生活充実度が高い傾向にあります。
マンション自体立地がよいケースが多いため、生活の安全性や利便性を求める人には適しているでしょう。
独身女性がマンションを購入する際の注意点
独身女性がマンションを購入する際の注意点として、以下のようなポイントが挙げられます。
- 簡単に引っ越しできなくなる
- 維持費がかかる
- ライフスタイルが変わる可能性がある
それぞれ見ていきましょう。
簡単に引っ越しできなくなる
マンションを一度購入してしまうと、賃貸のように簡単に引っ越しできません。
立地や職場までの距離などは十分チェックするようにしましょう。
とくに、マンションは近隣トラブルが発生しやすい点に注意が必要です。
近隣トラブルが発生しても引っ越しでの解決がしにくく、ストレスを抱えたまま生活しなければならない恐れもあります。
マンションを選ぶ際には、近隣トラブルに巻き込まれないために以下の点はチェックしましょう。
- 近隣トラブルについて管理会社に確認する
- ゴミ捨て場やポスト・駐輪場などの共有部分の状況で住民のモラルをみてみる
また、万が一近隣トラブルになった場合 でも、きちんと対応してくれる管理会社かどうかもチェックすることが大切です。
維持費がかかる
マンションを購入すると、毎月のローン返済以外にも修繕積立金・管理費の負担があります。
国土交通省のデータによると、修繕積立金の平均額は13,378円、管理費平均が17,103円です4。
とくに、築浅マンションや首都圏のマンションは費用が高くなる傾向にあります。
毎月住宅ローン以外に3万円ほど上乗せで負担があるため、修繕積立金・管理費まで考慮して資金計画を立てることが大切です。
また、マンションを所有すると毎年固定資産税も発生します。
マンションによって税額は異なりますが、年間10~30万円が目安と少ない額ではありません。
このようにマンションは、購入後にも費用がかかる点には注意しましょう。
ライフスタイルが変わる可能性がある
今は独身でマンションを購入しても問題ない場合でも、5年先・10年先も同じ状況であるとは限りません。
ずっと独身でいると思っていてもどんなきっかけで結婚するかは分かりません。
仮に、独身でいる場合でも、キャリアアップを目指して転勤・転職する可能性も十分あるでしょう。
自分は変わらなくても、親の介護が必要になるなど周 囲が変わる恐れもあります。
とくに若い段階だと将来の状況が見込みと大きく変わる可能性があり、その際マンションを所有していることで対応がしにくくなる点には注意が必要です。
ただし、マンションは所有していても、状況に応じて賃貸にだす・売却するといった選択肢も取りやすいという魅力があります。
いざというとき転用しやすい資産価値の高いマンションを選んでおくと、将来の選択肢も増やせるでしょう。
後悔しないためのチェックポイント
マンションを購入して後悔しないためにも以下の点は押さえておくようにしましょう。
- 余裕のある資金計画を立てる
- ライフプランニングする
- 自分の足で周辺環境を確認する
それぞれ解説します。
余裕のある資金計画を立てる
マンション購入時には、購入にあたり用意する自己資金(頭金)や住宅ローンの借り入れなどお金に関する計画は必要不可欠です。
購入時の資金計画がしっかりしていないと、希望の物件が買えないとなりかねません。
仮にギリギリの資金計画を立てていると、頭金を多く入れ過ぎて突発的な支出に耐えられないなど不都合が生じる恐れがあるでしょう。
また、返済計画も入念に立てておかなければ、返済が厳しくて生活が苦しい、返済できずにマンションを手放すことになるなどの恐れもあります。
マンション購入時には、自己資金の状況や借入限度額・返済プランを考慮して、余裕のある資金計画を立てることが大切です。
ライフプランニングする
資金計画や選ぶマンションは、現状だ けでなく将来も視野に入れる必要があります。
たとえば、結婚や転勤の可能性があるなら、いざというとき売却や賃貸に出しやすい物件を選んでおく必要があるでしょう。
ただ単に賃料を支払うのがもったいない・気に入ったマンションがあるといった理由で購入すると失敗しやすくなります。
将来のライフプランまでしっかり見据えて、返済計画や物件選びを行うようにしましょう。
自分の足で周辺環境を確認する
マンションを選ぶ際には、マンション自体だけでなく周辺環境も重要です。
セキュリティ対策がしっかりしていても、周辺の治安が悪ければ通勤や外出で不安を抱えることになるでしょう。
周辺の買い物施設や公共交通機関などの状況によっても、生活の利便性は大きく異なってきます。
周辺環境をチェックする際には、自分の足で周囲を歩いてみることをおすすめします。
また、可能であれば時間外や曜日を変えて複数回みるとよいでしょう。
昼と夜では状況ががらりと変わるというケースは少なくありません。
入念に周辺環境をチェックすることで、住みやすいマンションに出会えるでしょう。
マンション購入を検討しているなら「イエカイ」がおすすめです。
イエカイは、リフォーム住宅や新築住宅などを不動産会社から直接購入できるサービスです。
売主が不動産会社なので、通常の購入のように仲介手数料は発生しません。
購入時の高額な費用である仲介手数料を抑えられる分、マンショ ンの選択肢の幅も広がるでしょう。
まとめ
独身女性がマンションを購入する際には、余裕のある資金計画やライフプランの考慮・周辺環境のチェックなどが重要です。
将来結婚や転勤などがあっても、資産価値の高いマンションなら賃貸や売却もしやすくなります。
ただし、長期的に住宅ローンを返済する必要があるため、その他のマンション維持費やライフスタイルの変化まで考慮して返済プランをシミュレーションするようにしましょう。
購入時に仲介手数料の出費を押さえられれば、その分資金にも余裕が出やすくなります。
まずは、仲介手数料不要のチョク買でどのようなマンションがあるかチェックしてみてください。