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不動産の「干し」「値こなし」とは?売却時に注意すべきポイントを解説します

「査定額が高かったから任せたのになかなか売れない…」

そんな悩みを抱えている方もいるでしょう。

不動産査定・売却時の注意点として挙げられるのが、不動産会社による「干し」「値こなし」です。

干し・値こなしをされてしまうと、売却額が下がる・売却が長期化するなど良くない条件での売却になる恐れがあります

この記事では、干し・値こなしとはどのようなものか、避ける方法や注意点まで分かりやすく解説します。

このページの目次
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不動産仲介業者による「干し」とは?

「干し」と「値こなし」は、不動産売却活動中に不動産会社が売主に対して売り出し価格を下げさせるための手法です。

これらの手法は媒介契約獲得を目的として行われ、基本的には干してから値こなしというようなセットで行われます。

まずは、干しについて詳しくみていきましょう。

媒介契約締結後に積極的な売却活動を行わずに放置すること

干しとは、積極的に売却活動を行わず放置する手法です。

媒介契約後の物件を放置(干し)していることから、干しと呼ばれます。

基本的に、不動産会社は媒介契約後、物件情報をレインズや不動産ポータルサイトなどに掲載し、チラシ作成などを積極的に行って、売買契約成立を目指します。

しかし、干しが行われると、物件情報が掲載されない・掲載されていても情報がほとんどない、チラシ作成なども行われないという状況に陥ってしまうのです。

なお、媒介契約の3つの種類のうち、専任媒介契約・専属専任媒介契約ではレインズへの登録は義務とされています。

そのため、専任媒介契約・専属専任媒介契約の場合、登録自体はされているはずです。

とはいえ、干されていると図面や物件情報が詳しく掲載されていない恐れがあるでしょう。

干し行為が行われる理由

干しを行う理由としては、以下のようなことが挙げられます

  • 干しの後に売主に売り出し価格を下げてもらう
  • 売れそうもないから広告費を削りたい
  • 自社で買主をみつけたい

干しが行われる代表的なパターンが、相場よりも高値で媒介契約を結んだ場合です。

相場よりも極端に査定額が高い場合、不動産会社は売却の見込みはないが媒介契約取得のために査定額を高くしているケースがあります。

不動産会社が利益(仲介手数料)を得るためには、まずは媒介契約が必要です。

そのため、他社よりも高い査定額にすることで媒介契約の獲得を目指します。

物件を「干す」ことで安値での売却を促す

高い査定のまま売却できる販売力があるなら問題ありませんが、基本的には相場よりも高値では売れません。

売れないとわかっている物件に広告費などを割きたくないという理由から、干されることがあるのです。

また、売主に売れる価格まで値下げさせるためにも、売れない期間を長くする(実際には営業していない)ケースもあります

悪質なケースでは、両手仲介を狙って自社で買主を探すために、売却活動をしない・問い合わせがきても嘘で断るという「囲い込み」のような場合もあるので注意しましょう。

干し行為を避けるための手法

干し行為を避けるための手法としては、以下のようなことが挙げられます。

  • レインズの登録状況をチェックする
  • 掲載されるポータルサイトやその内容を確認する
  • こまめに担当者への売却活動の進捗チェックをする

レインズは不動産会社でなければ閲覧できませんが、売主であれば自分の物件のみチェックすることが可能です。

不動産会社が物件をレインズに登録したら「登録証明書」が発行されるので、証明書に記載されているURLにアクセスし、IDとパスワードを入力して閲覧できます。

レインズ登録証明書のサンプル

レインズ登録証明書のサンプル

2025年1月からは、売主が登録情報を確認しやすくなるように、2次元コードも記載されるようになりました1

また、基本的に不動産会社は自社サイトや大手不動産ポータルサイトに物件情報を掲載するので、掲載するサイトを確認し掲載内容をチェックするとよいでしょう。

専属専任媒介契約では1週間に1回以上、専任媒介契約では2週間に1回以上の営業活動報告が義務付けられています。

問い合わせ状況などの報告内容をしっかりチェックし、不審点があれば確認するのも一つの方法です。

不動産仲介業者による「値こなし」とは?

干しの後に行われるのが、値こなしです。

不動産仲介業者が売主を説得して値段を下げること

値こなしとは、「このままでは売れないから値下げしよう」などと売主を説得して売り出し価格を改定させる手法です。

売れない物件の価格を見直すことは重要であり、価格改定の提案自体は問題ありません。

売り出し価格は売主が自由に決められるため、中には不動産会社の査定や相場よりも売主自身が高値を付けるケースもあるでしょう。

売るために売れる値段の提案をするのは、不動産会社の担当者としては当たり前の行為とも言えます。

とはいえ、値こなしの中には以下のような悪質なケースもあるので注意が必要です。

  • 査定額を高くつけたケースでの干しの後の値こなし
  • 架空の購入申し込みを利用した値こなし

干しが行われると売れないことに売主も焦りが出ます。

そこで、「なかなか売れないから値段を下げてみませんか」と売主に伝えて価格改定に持ち込むのです。

査定額を高くして契約を取得しても結局は値下げしないと売れないのであれば、売主としては損した気分になってしまうでしょう。

また、売り出し価格よりも極端に安い価格での購入申し込みがあったことを偽造し、この価格ではないと売れないと印象付けて価格改定させるケースもあります。

もちろん、値こなしされたとしても適正価格や相場よりも高値で売れれば問題ないとも言えます。

しかし、不動産会社に買主を優先されたり、両手仲介でとにかく売ることを優先されたりすると、相場よりも低い価格になってしまう恐れがあるので注意が必要です。

また、干した後に値こなしではなく買取を提案されるケースもあるので、こちらも気を付けましょう。

値こなし行為が行われる理由

値こなしは、干し同様に売り出し価格を下げさせるために行われるのが一般的です。

ただし、売り出し価格の改定提案の理由が、売主のためなのか不動産会社のためなのかの違いはあるでしょう。

売主の価格設定が良くない・売主の希望に沿った売却にするための価格改定提案であればアドバイスとして受け入れることが大切です。

一方、査定額が高かった・両手仲介のために価格を下げたいといった不動産会社都合の値こなしには注意しなければいけません。

両手仲介を狙った値こなし

このような場合、本来ならもっと良い条件で売れる可能性も十分あるからです。

値こなし行為を避けるための手法

値こなし行為を避けるためには、売主自身でも相場を把握しておくことが大切です。

相場を把握しておくことで、査定額や値下げ要求額が適切なのかの判断がつきやすくなります

また、そもそも信頼できる不動産会社を選んでおくことが、最大の予防策ともいえます。

査定時には、査定額だけでなく不動産会社の実績や評判・対応などトータルで比較し信頼できる不動産会社を見つけるようにしましょう。

「干し」や「値こなし」以外に注意すべきこと

不動産売却時には、干し・値こなし以外にも気を付けるべきことがいくつかあります。

ここでは、干し・値こなし以外の注意すべきこととして「売り止め」「囲い込み」を紹介します。

売り止め

売り止めとは、売却活動を中断・中止することです。

売主の都合や売却の必要がなくなったなどで売り止めするケースでは問題ありませんが、囲い込みや値こなしにつながる売り止めは悪質といえるでしょう。

囲い込み

囲い込みとは、他社からの問い合わせを「すでに売却が決まった」などと噓の情報で断ってしまう手法です。

これは、自社で買主を見つける両手仲介を狙って行われる行為です。

仲介手数料は、媒介契約を結んでいる買主・売主から得ることが可能です。

片方としか媒介契約を結んでいなければ片方からしか仲介手数料が得られないのに対し、両方と契約を結んでいれば両方から得られるため、不動産会社の利益は大きくなります。

そのため、自社以外の問い合わせを遮断し、自社で買主を探して両手仲介に持ち込もうとするケースがあるのです。

不動産売買における囲い込みとは

囲い込みをされると、自社が買主を探すのが遅ければ売却が長期化する・他社で条件の良い買主に売れるチャンスを逃すといった恐れがあります。

また、買主優先にされてしまうと安値での売却になる恐れがある点にも注意しましょう。

ただし、買主・売主の顧客数の多い大手不動産会社などでは自然と両手仲介になるケースは少なくありません。

両手仲介だから悪いとは一概に言えないため、不動産会社の信頼性をチェックすることが大切です。

悪質な不動産会社を避けるために売却時に注意すべきポイント

満足いく不動産売却を行えるかは、不動産会社によっても大きく左右されます。

とはいえ、不動産会社も数多くあり中には悪質な不動産会社もいるものです。

最後に、不動産会社を選ぶ際のポイントを見ていきましょう

複数の不動産会社に査定を依頼する

査定額は不動産会社によっても大きく異なります。

最初から1社に絞ってしまうと、たまたまそこが他よりも安値を付けていても分からないものです。

査定時にはできるだけ多くの不動産会社に依頼するようにしましょう。

複数に依頼するとある程度価格帯も似通ってくるので相場の目安にもなります。

価格だけで売却依頼先を決めない

不動産会社を選ぶ際には、査定額だけで選ぶのはおすすめできません。

先述したように相場よりも極端に高値を付ける場合、媒介契約欲しさという可能性があり、干しや値こなしの恐れがあります。

「査定額が高いから高く売れる」と安易に選んでしまうのではなく、その根拠まで確認することが大切です。

媒介契約を結ぶ不動産会社を選ぶポイント

不動産会社を選ぶ際には査定額だけでなく、以下のような項目もチェックするようにしましょう。

  • 実績
  • 評判や口コミ
  • 対応
  • 担当者の人柄
  • サービスやアフターフォロー など

総合的にチェックすることで、あなたの不動産にぴったりの信頼できる不動産会社に出会えます。

信頼できる不動産会社に売却を依頼する

信頼できる不動産会社であれば、売却時にも相談しやすく、査定額や提案額にも納得しやすいでしょう。

結果として満足いく売却を目指しやすくなります。

不動産会社を選ぶ際には、イエウリの一括査定がおすすめです。

イエウリでは、査定できる不動産会社に上限がないため、より多くの不動産会社を効率よく比較できます

入札方式なので、自然と査定額も高くなるのも大きなメリットです。

不動産会社選びや売却に不安があれば、中立な立場のプロに相談できるサービスもあるので、はじめての不動産売却でも安心して進められるでしょう。

不動産売却を検討しているなら、まずは無料でできるイエウリに一括査定や相談からスタートしてみてください。

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まとめ

不動産売却時には、査定額を高くつけて最終的に値下げさせるための手法である「干し」「値こなし」に注意が必要です。

レインズやポータルサイトをチェックして適切に売却活動しているか、相場に対して値下げが適切かの冷静な判断ができるようにしましょう。

そもそも信頼できる不動産会社を選んでおけば、干しや値下げを過剰に心配する必要はありません。

査定時にできるだけ多くの不動産会社を比較し、信頼できる不動産会社を見つけるようにしてください。

1.
参考:国土交通省|宅地や建物の(専属)専任媒介契約を締結したらレインズの「ステータス管理機能」を活用しましょう!
執筆者
逆瀬川勇造
逆瀬川勇造

明治学院大学卒。地方銀行勤務後、転職した住宅会社では営業部長としてお客様の住宅新築や土地仕入れ、広告運用など幅広く従事しました。2018年よりP.D.Pを設立。WEBを通して不動産に関する問題解決を目指します。 保有資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)、住宅ローンアドバイザー、相続管理士

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