『家いちば』とは、住宅や土地、農地などを自由に売り出せる不動産マッチングサービスです。
不動産を売りたい人と買いたい人がつながりやすく、直接やり取りできるのが特徴です。一般的な不動産取引よりも柔軟に交渉できるため、より納得のいく取引をしたい人に向いています。
本記事では、『家いちば』を実際に利用した人の評判や口コミ、サービスの特徴などを詳しく解説します。
空き家や土地の売却などの売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
そもそも『家いちば』とは?
会社名 | 家いちば株式会社 |
設立 | 2019年5月 |
所在地 | 東京都渋谷区代官山町20-23 |
主なサービス内容 | 空き家のマッチングサービス |
対象エリア | 全国 |
『家いちば』は、全国の空き家を売主自身が掲載でき、買主と直接やり取りを始められる不動産サイトです。一般的な仲介よりも手軽に取引を進められるのが特徴です。
契約の際は専門家がサポートに入るため、不動産取引が初めての方でも安心して利用できます。これまでに多くの成約実績があり、さまざまなメディアでも紹介されています。
相続した空き家や田舎の空き家の処分に困っている方は利用してみましょう。
すぐにわかる家いちばの特徴
まずは『家いちば』の特徴や魅力を解説します。利用するかどうか悩んでいる方は参考にしてみてください。
- 売主と買主を繋ぐマッチングサービス
- 掲載無料で利用可能
- 多様な物件の掲載が可能
- 空き家問題への取り組み
売主と買主を繋ぐマッチングサービス
家いちばは、不動産を売りたい人と買いたい人が直接やり取りできるマッチングサービスです。売主は物件情報の掲載、価格設定、紹介文の作成、写真撮影、内見対応などを自ら行います。自分の言葉で物件の魅力を伝えられるため、買主との直接交渉が可能になります。
掲載無料で利用可能
家いちばでは、売主が費用をかけずに物件情報を掲載できます。物件の詳細や写真を自身で用意し、サイトのフォームから簡単に入力するだけで掲載が可能です。特別な知識がなくても進められる仕組みとなっており、不動産初心者の方でも安心して利用できます。
掲載後は、購入希望者からの問い合わせがあれば、サイト内のメッセージ機能を通じて直接やり取りできます。費用を抑えて売却したい方は、活用してみましょう。
多様な物件の掲載が可能
家いちばでは、一般的な不動産会社では取り扱いが難しい物件も掲載できます。例えば、築年数が古い住宅や地方の空き家、店舗や工場だった建物なども対象です。用途や状態に関わらず幅広く対応しているため、売却が難しいと感じている物件でも買い手を見つけるチャンスがあります。
空き家問題への取り組み
家いちばは、全国で深刻化する空き家問題に積極的に取 り組んでいます。2024年4月には、新サービス「空き家応援団」を開始しました。地域の有志が応援団として登録し、家いちばのプラットフォームを活用して、空き家所有者に物件掲載を呼びかけています。
応援団員は、専用の管理画面からチラシやポスターを入手し、それらを配布・掲示することで、空き家の有効活用を後押しします。紹介をきっかけに物件が成約した場合は、感謝の気持ちとしてお祝い金が贈られる仕組みもあります。
家いちばは地域と連携しながら、空き家流通の活性化を目指しているのです。
▼関連記事:田舎(過疎地)の家を売る時の注意点を解説|売れない物件はどう処分する?
家いちばのリアルな評判・口コミ
家いちばを実際に利用した人のリアルな評判や口コミをご紹介します。良い評判と悪い評判の両方を参考にして、利用するかどうか判断しましょう。
- 評判・口コミ①:相続した畑を売却できた
- 評判・口コミ②:宅建士のサポートを受けられた
- 評判・口コミ③:売れにくい物件でもすぐに売却できた
評判・口コミ①:相続した畑を売却できた
親から相続しましたが、農業に従事する気がないので、雑草駆除した状態で売りに出しました。現地で会って、その場で即決でした。更に、親の代から貸していた別の物件も購入してもらえました。買主さんが畑の購入に慣れていて、農業委員会への申請もスムーズにやってもらえました。
引用:家いちば体験談
この方は、親から受け継いだ畑を売却できた点に満足しています。家いちばは、建物だけでなく土地や畑も売り出せるため、買主が見つかれば売却可能です。また、売却に関して専門家のサポートも受けられるため、畑などの特殊な土地を売却している方は検討してみましょう。
評判・口コミ②:宅建士のサポートを受けられた
この度はありがとうございました。難ありな状況で売り出すので一般的な不動産売買だと取り扱いが難しいと思い、買い手と直接やり取りができる家いちばがニーズにマッチしたサービスだと思い利用しました。結果、宅建士さんのご尽力もあり、目的が達成でき感謝しております。また別の機会ありましたらぜひ利用させてください。今後ともよろしくお願い致します。
引用:家いちば体験談
この方は、売れにくい不動産を売却できた点を評価しています。家いちばは、さまざまな不動産を売り出せるだけでなく、宅建士などの専門家によるアドバイスやサポートも受けられます。
不動産取引は高額になるケースが多く、トラブルも発生しやすいため、不安を抱いている方でも安心して利用できるでしょう。
評判・口コミ③:売れにくい物件で もすぐに売却できた
元の売主さんは自身の賃貸併用住宅で購入されたようですが、コロナの影響により本業の立て直しに注力されるとのことで当方で引き受けました。物件の状態は床が抜けていたりと厳しいものでしたが、好立地と、家いちばさんの知名度のおかげで予想より早く売却できました。
引用:家いちば体験談
この方は、床が抜けている売れにくい物件を売却できた点に満足しているようです。家いちばでは、数多くの購入希望者が利用しており、なかには空き家や築古物件などを探している人もいます。
また、リフォーム目的で安く購入しようとしている人もいるため、劣化や損傷の大きい物件でも売れる可能性があります。通常の不動産売却では売れにくい物件でも、家いちばなら売れる場合があるため、売却でお困りの方は利用してみましょう。
家いちばのメリット・デメリット
家いちばのメリットとデメリットを解説します。それぞれを理解したうえで、利用するかどうか判断しましょう。
家いちばのメリット4選
家いちばを利用するメリットは以下の4点です。
- 掲載無料で手軽に利用可能
- 仲介手数料が半額
- 売却困難な物件も掲載可能
- 直接交渉で柔軟な取引が可能
それぞれを詳しく解説します。
掲載無料で手軽に利用可能
家いちばは基本掲載無料で、古い物件や地方の土地などを掲載できます。物件情報と写真を入力するだけで簡単に掲載でき、買主との直接交渉も可能です。
また、問い合わせがあった際も個人情報を開示せずにメッセージでやり取りできます。契約書類の作成が必要な場合は、宅建士のサポートを受けられるため、安心して取引を進められるでしょう。
仲介手数料が半額
一般的な不動産取引では、仲介手数料は「売買価格×3%+6万円+消費税」が上限です。500万円の物件では、税込約23万1千円が通常の目安となります。
その点、家いちばではこの手数料が原則半額となり、同じ物件でも約11万5千円で済みます。売主・買主の双方にとって費用負担が軽くなり、特に低価格の物件では大きなメリットとなるでしょう。
売却困難な物件も掲載可能
家いちばでは、長期間放置された空き家や老朽化した建物、事故物件、ゴミ屋敷のような物件でも掲載できます。通常の不動産市場では買い手が見つかりにくい物件でも、購入希望者と出会えるチャンスが広がります。
掲載は「セルフセル方式」を採用しており、売主が物件情報や写真を自ら投稿し、買主と直接やり取りを行います。これにより、自分のペースで売却活動を進められ、買主も現状を正確に把握しやすくなります。
直接交渉で柔軟な取引が可能
家いちばでは、売主が買主と直接やり取りできるため、自分の言葉で物件の魅力を伝えたり質問にもその場で対応できたりします。これにより、 物件への理解が深まり、信頼関係の構築が期待できます。
取引条件や価格も、双方の合意をもとに柔軟に調整できるため、引き渡し時期や価格交渉など、事情に応じた話し合いがしやすくなります。
▼関連記事:売れない不動産は「買取」してもらうべき?買取の手順・買取会社の探し方を解説
家いちばのデメリット3選
家いちばを利用するデメリットは以下の3点です。
- 情報掲載の準備が必要
- 問い合わせ対応の負担
- 現地案内の必要性
メリットと併せて確認しておきましょう。
情報掲載の準備が必要
家いちばで物件を掲載するには、写真や詳細情報の提供が必要です。この際、物件の魅力を正しく伝えるために、写真撮影や説明文の作成に時間がかかる場合があります。
また、担当者とのやり取りを経て掲載されるため、サイトに反映されるまでにタイムラグが生じることもあります。情報を整理し、適切な内容を準備する手間がかかる点を理解しておきましょう。
問い合わせ対応の負担
家いちばでは、売主自身が物件の写真撮影や説明文の作成を行います。掲載後は購入希望者からの問い合わせに直接対応する必要があり、メールや電話での質問対応、現地での内覧対応も含まれます。
通常、これらは不動産会社が代行する業務のため、自分で対応することで時間的・精神的な負担を感じる場合があります。サポートはありますが、基本的には売主自身が対応の中心となる点を理解しておきましょう。
現地案内の必要性
家いちば では、売主と買主が直接やり取りするセルフサービス方式を採用しています。このため、売主自身が問い合わせ対応や現地案内を行う必要があり、物件の特徴や周辺環境を自ら説明する必要があります。
特に足腰に不安がある方や忙しい方にとって、複数の希望者に対応するのは負担になる場合があります。準備や対応に時間と体力が必要となる点には注意しましょう。
家いちばはどんな人におすすめ?
家いちばの利用がおすすめな人、おすすめでない人をそれぞれご紹介します。自身の状況や売却目的と照らし合わせたうえで利用するかどうか判断してみましょう。
家いちばがおすすめなのはこんな人!
家いちばがおすすめな人は以下のとおりです。
- 空き家や使っていない不動産を持っている人
- 不動産会社を通さずに売却したい人
- 自由度の高い交渉を希望する人
それぞれを詳しく解説します。
空き家や使っていない不動産を持っている人
築年数が古い家や立地があまり良くない不動産でも、家いちばなら売却できる可能性があります。一般的な不動産市場では買い手がつきにくい物件でも、家いちばには特殊な物件を探している人が利用している場合があります。
「買い手が現れない」「売れなくて困っている」と悩んでいる方は、家いちばの利用を検討してみましょう。
不動産会社を通さずに売却したい人
家いちばでは、売主が自分で物件情報を掲載し、購入希望者と直接やり取りできます。不動産会社を介さないため、仲介手数料を抑えられ、自由な条件での交渉が可能です。
ただし、契約内容の確認や名義変更など専門的な手続きが必要となるため、取引には十分な準備と慎重さが求められます。トラブルを避けるためにも、専門家のサポートを受けながら進めましょう。
自由度の高い交渉を希望する人
家いちばは、買主と直接やり取りできるため、不動産会社を介する一般的な取引よりも自由度の高い交渉が可能です。売却価格がまだ決まっていない物件や古くて売れるか不安な物件、すぐに売り出せない状態の物件も掲載できます。
家いちばをおすすめできない人
家いちばをおすすめできない人は以下のとおりです。
- 売却活動を専門家に任せたい人
- 交渉や手続きを自分で行うことに不安がある人
- 早く売却したい人
それぞれを詳しく解説します。
売却活動を専門家に任せたい人
家いちばは、売主が自ら売却活動を行うサービスです。物件情報の掲載から購入希望者とのやりとり、見学日程の調整、価格や条件の交渉まですべて売主が対応します。
そのため、不動産会社にすべてを任せたい方や手間をかけずにスムーズに売却したい方には向いていません。忙しい方や専門家のサポートを希望する方は、通常の仲介による不動産売却のほうが安心です。
交渉や手続きを自分で行うことに不安がある人
家いちばでは、売主と買主が直接やり取りし、見学日程の調整や条件の交渉を進めます。交渉や手続きを自分で進めることに不安がある方には、少しハードルが高く感じられるかもしれません。
しかし、契約書の作成や重要事項の説明などの専門的な手続きは、提携する宅建業者が対応します。また、不明点があれば専門家に相談できる体制も整っているため、必要に応じてサポートを受けながら取引を進められます。
早く売却したい人
家いちばは、自分で売却活動を行う仕組みのため、不動産会社に依頼する一般的な売却方法と比べて時間がかかる場合があります。不動産会社を通せば、市場の相場や物件の特性に合わせた価格設定が可能で、比較的スムーズに買 主が見つかるケースもあります。
そのため、「早く売却したい」「手間をかけずに売却したい」という方には家いちばはあまり向いていないでしょう。
家いちばを使って売却するまでの流れ
家いちばを使って実際に売却するまでの流れをご紹介します。利用する方は以下の手順に沿って進めましょう。
- 掲載依頼
- 原稿作成
- 問い合わせ対応と商談開始
- 現地内覧と購入申し込み
- 契約締結と引渡し
掲載依頼
家いちばで物件を掲載するには、公式サイトのトップページにある「売ります」ボタン、または画面上部の「掲示板に投稿」をクリックしましょう。すると、住所や物件の情報を入力する専用フォームが表示されます。物件の掲載は、オンラインで簡単に始められます。
原稿作成
掲載依頼の後は、売却したい物件の写真や説明文を家いちばに提供しましょう。これらの情報をもとに、家いちばが掲載用の原稿を作成します。
作成された原稿は、売主が確認しながら修正や調整を行い、内容を一緒に仕上げていきます。こうしたやり取りを通じて、物件の魅力を適切に伝えられる原稿に仕上げられます。
問い合わせ対応と商談開始
物件を掲載すると、興味を持った方からメッセージが届きます。やり取りは家いちばのメッセージボードを通じて行われ、個人情報を公開せずに済むので安 心です。
問い合わせ内容には、物件の詳細確認や価格交渉、内覧希望などが含まれる場合があります。迅速かつ丁寧に返信することで信頼が生まれ、スムーズに商談へと進みやすくなるでしょう。内覧を希望された場合は日程を調整し、売主自身が案内することもあります。
現地内覧と購入申し込み
現地内覧は、買主が購入前に現地を確認する大切な機会です。売主は日時を調整し、物件をきれいに整えておくと好印象につながります。
内覧後、買主が購入を希望する場合は「購入申込書」が提出されます。この書面には購入価格や条件が記載され、売主は内容を確認し、必要に応じて交渉します。条件がまとまれば、売買契約に進みます。
契約締結と引渡し
売主と買主が契約内容に合意した後、売買契約書を作成し、双方が署名・押印します。事前に住民票や本人確認書類などが必要なため、準備しておきましょう。
契約締結後は、引渡し日に向けて引越しや清掃、公共料金の精算を行います。引渡し当日は、買主から残代金を受け取り、鍵や必要書類を渡します。司法書士が所有権移転の登記申請を行い、これで引渡し完了です。
家いちばに関するよくある質問
家いちばに関するよくある質問をご紹介します。家いちばに関する疑問や不安を参考にしてみましょう。
- 未登記の物件でも売却できますか?
- 売却価格はどのように決めればよいですか?
- 他の不動産会社に依頼している物件も掲載できますか?
- 建物内が片付いていなくても掲載できますか?
- 農地の売却はできますか?
未登記の物件でも売却できますか?
未登記の物件でも売却可能です。ただし登記されていないと所有者の証明ができず、買主が住宅ローンを利用できない場合があります。買主が不安を感じ、売却に時間がかかることもあります。
家いちばでは未登記の物件も相談可能なため、まずは担当者に相談してみましょう。
売却価格はどのように決めればよいですか?
家いちばに掲載されている類似物件を参考にするのが有効です。まず、自身の物件と近い地域や条件の物件を探し、希望価格を確認しましょう。
掲載価格を通じて市場の相場感を把握できます。ただし、掲載価格と実際の成約価格には差がある場合もあるため、近隣で実際に売却された物件の情報も併せて確認するのが安心です。
他の不動産会社に依頼している物件も掲載できますか?
すでに他社に売却を依頼していても、家いちばへの掲載は可能です。ただし、不動産会社と専任媒介契約や専属専任媒介契約を結んでいる場合は、他のサービスへの掲載が制限されることがあります。
一方、一般媒介契約であれば、複数の不動産会社やサービスへの掲載が認められています。まずは契約内容を確認し 、必要に応じて担当会社に相談しましょう。
建物内が片付いていなくても掲載できますか?
建物内が片付いていない状態でも物件の掲載は可能です。家財道具が残ったままでも売却が成立する例は多くあります。ただし、残置物の処分費用を誰が負担するかは事前に話し合って決めておきましょう。
契約トラブルを防ぐためにも、掲載前や売却交渉時に取り扱いや費用負担について確認することが大切です。
農地の売却はできますか?
農地の売却は可能ですが、農地法により農業委員会の許可が必要です。買主が農業を適切に行えることが条件となるため、一般の方への売却は難しい場合があります。
また、宅地などに用途変更して売却する場合も、事前に農地転用の許可を受ける必要があります。手続きは専門知識が求められるため、早めに相談しましょう。
まとめ
『家いちば』の評判や口コミ、利用するメリット・デメリットなどを解説しました。家いちばは、売主が手軽に自分の不動産を掲載できる不動産マッチングサービスです。買主と直接やり取りできるため、通常の不動産売却よりも自由度がある点が特徴です。
また、空き家や築古物件、土地など幅広い不動産を売り出せるため、多くの人が利用しています。さらに、物件掲載後は専門家によるサポートも受けられるため、不動産取引が初めての方でも安心して利用できます。
「手軽に不動産を売りたい」「買主を自分で選びたい」という方は、ぜひこの記事を参考にして『家いちば』を利用するかどうか判断してみましょう。