家を売却する前には不動産査定を依頼します。
しかし、査定額が不動産会社によって異なるため「あてにならないのでは?」と考える方もいるでしょう。
この記事では、不動産査定があてにならないといわれる理由や、不動産会社によって査定額が異なる理由、さらに机上査定と訪問査定の違いを分かりやすく解説します。
不動産査定はあてにならないといわれる理由
不動産査定とは、不動産会社が不動産の価値を評価する方法です。
基本的には不動産売却前に不動産査定を受けて、売却額や不動産会社選びの参考として利用します。
しかし、査定額について疑問を感じる人もおり「不動産査定はあてにならない」といわれてしまうことがあるのです。
不動産査定があてにならないといわれる理由として、以下の2つが挙げられます。
- 最終的な売買価格と差があることが多いから
- 会社ごとに査定額が違うことが多いから
最終的な売買価格と差があることが多いから
不動産査定で算出する価格は、不動産会社が算出する売れるであろう価格です。
算出方法は不動産会社によって異なりますが、おおむね3ヵ月以内で売れると仮定した価格を提示するのが一般的でしょう。
しかし、査定額は売却額(成約価格)とは異なります。
査定額と売却額が大きく異なることで、査定額があてにならないといわれてしまうことがあるのです。
また売主に期待を持たせて媒介契約を取得するために、相場価格よりも1~2割ほど高い「チャレンジ価格」が提示される可能性もあり、そうした背景を確認しなければ価格の妥当性が判断できません。
会社ごとに査定額が違うことが多いから
不動産会社の査定は法律などで基準が設けられているわけではなく、不動産会社独自の方法で算出します。
さらにいえば、同じ不動産会社でも担当者レベルで査定額が異なる場合もあるでしょう。
また、複数の不動産会社に査定を依頼していると、数百万円単位で査定額が異なるケースも珍しくありません。
査定額にばらつきがあることから、査定に信ぴょう性が感じられずあてにならないと感じる場合もあるでしょう。
以下では、あてにならないといわれる理由である上記の2つが起きる要因について、さらに詳しく解説してきます。
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最終的な売買価格と差があることが多い理由
不動産売買に関わる価格には、次の3つがあります。
- 査定額:不動産会社が算出する不動産の価値
- 売り出し価格:売却をスタートする価格(ポータルサイトやチラシに掲載される価格)
- 売買価格(成約価格):実際に売買できた価格
不動産売却では、まずは不動産査定を行います。
次に、不動産査定や相場・売主の都合をもとに、売主が売り出し価格を決めます。
実際に売却活動を始め、買主候補が現われれば、価格交渉などを行って最終的な売買価格が決定するという流れです。
なお、上記3つの価格がすべてイコールになるケースは少ないです。
とはいえ、査定額と売買価格に大きな差が生まれると査定額の根拠を疑ってしまうものでしょう。
そのため、査定額と売買価格がなぜ異なるのかを理解しておくことが大切です。
差額が生まれる主な理由として、以下の2つが挙げられます。
- 値引きや値下げを見込んで査定額を算出するケースがある
- 実際に購入を希望する人がいないと契約は成立しない
値引きや値下げを見込んで査定額を算出するケースがある
不動産売却の過程では、買主から値引き交渉を受ける、売れないことを理由に値下げを検討するというのは一般的です。
そのため、査定時点で値引きや値下げを前提とした価格を提示するケースが多いのです。
売主としても、査定額が高い不動産会社を選ぶ傾向にあります。しかし、それを利用して値引きを前提に相場よりも高値を付ける悪質なケースもあるので注意しましょう。
査定額を提示された場合、値引きを考慮しているかどうかや、査定額の根拠まで確認することが大切です。
実際に購入を希望する人がいないと契約は成立しない
不動産売買は、買主あって成り立つ契約です。
たとえ、査定額や売り出し価格が相場に対して適切であっても、その不動産を買いたい人がいなければ売却はできません。
買主が現れない場合は、値下げなどが必要になってくるでしょう。
また、仮に買主候補が現れても値下げ交渉を受けるケースは一般的です。
このように、売主の一方的な希望だけで売却できるわけではなく、買主の事情も反映されて売却額が決まってくるため、査定額とは異なるケースがあるのです。
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会社ごとに査定額が違う理由
不動産査定があてにならないといわれるもう一つの理由が「会社ごとに査定額が違う」からです。
不動産会社ごとに得意なエリアやジャンルが異なるから
不動産査定の方法には決まりがなく、不動産会社ごとに独自の方法で算出しています。
また、不動産会 社といっても得意エリアやジャンルは異なるものです。
マンション売却が得意な不動産会社もあれば、戸建売却が得意な不動産会社もいるでしょう。
マンションが得意な不動産会社なら、マンション売却のノウハウや独自ルートを持っているため、マンションの査定額は高くなる可能性があります。
反対に、マンションが得意な不動産会社に戸建を依頼しても、販売が難しいことから査定額が低くなる恐れがあるでしょう。
査定を依頼する際には、その不動産会社の得意ジャンルやエリアもチェックしたうえで検討する必要があります。
媒介契約を結んでもらうために高額な査定額を提示するケースがあるから
不動産売却時の不動産会社の利益は、売買契約成立時に得られる仲介手数料です。
仲介手数料を得るには、前提として媒介契約を獲得しなければならないので、媒介契約のために査定額を高くしているケースがあります。
この場合、高い査定額のまま売り出しても買い手がつかないため結局値下げが必要になる恐れがあるでしょう。
そのため、査定額が相場よりも高い場合は、必ずその根拠まで確認することが大切です。
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机上査定と訪問査定の精度の違い
不動産会社の査定には、机上査定と訪問査定の2種類があります。
どちらの査定かによっても査定額の精度が異なるので、違いを理解しておくようにしましょう。
机上査定とは
机上査定とは、データや書面のみで査定する方法です。
簡易査定とも呼ばれ、築年数や所在地、過去の取引事例や現在の販売状況といったマーケット情報を基に査定額を算出します。
過去の取引情報を参照するほか、レインズやポータルサイトで販売中の物件情報を確認し、査定する不動産がいくらで売れそうかを算出します。
インターネットのみで査定は完了し、査定結果も即日~数日程度で得られるケースもあるでしょう。
戸建て住宅や土地の場合、不動産会社の担当者が現地まで足を運び、道路付けや外観を確認した上で価格を提示してくれることもあります。
さらに、役所で土地の利用制限等を調査してから査定額が提示されるケースもあり、不動産会社の営業方針や売主の売却意向(具体的に売却を検討しているのか、価格を知りたいだけなのか)によって、対応が変化します。
訪問査定とは
訪問査定とは、不動産会社の担当者が実際に現地で状態をチェックしながら査定する方法です。
データにプラスして、建物内部の状態や周辺環境など、不動産の個別の事情も反映して査定します。
訪問査定は担当者が現地に行って室内を確認する必要があるため、日程調整が必須で査定の実施までに数日~1週間程度の時間がかかる点に注意が必要です。
机上査定と訪問査定の精度の違い
査定の精度は机上査定よりも訪問査定の方が高くなります。
机上査定はデータのみで算出するため、不動産の個別の事情は反映されません。
一方、訪問査定は不動産をチェックしたうえで算出されるため、より不動産に合った査定となるのです。
売却価格の目安が知りたい、まだ売却を悩んでいるのであれば机上査定でよいでしょう。
本格的に売却を進めるつもりなら訪問査定をおすすめします。
机上査定は参考程度にして、売却を考えているのであれば最初から訪問査定を依頼するのがおすすめ
売却をする際には訪問査定を受けることになるため、すでに売却の意志が決まっているなら最初から訪問査定を依頼するとよいです。
ただし、訪問査定は時間がかかるので、多くの不動産会社に依頼してしまうと、日程調整が大変になるでしょう。
机上査定ならより多くの不動産会社を比較できるので、机上査定で不動産会社を絞ってから訪問査定を受ける流れがおすすめです。
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買取と仲介の査定の違い
買取とは、不動産会社が直接不動産を買取る方法です。
一方、仲介は不動産会社が買主を探して売却する方法となります。
仲介の場合、不動産査定後に値下げの検討や買主との価格交渉が入ってくるため、売却額と差が生まれやすいでしょう。
その点、買取査定は不動産会社が買取する価格を提示するため、査定額と売却額に差が生まれることはありません。
広告などで買主を探す必要もないため、査定後短期間で売却できるという点も魅力でしょう。
ただし、買取査定額は仲介査定額よりも低くなるのが一般的です。
価格が低くなってでも査定額通りで売却したい・すぐに売却したいといった場合は買取がおすすめです。
買取額も不動産会社によって価格が異なるため、できるだけ多く査定依頼して比較することが重要です。
「イエウリ」なら、買取に積極的な不動産会社が数多く参画しているので、満足いく買取を目指せるでしょう。
仲介での査定も行えるので、両方の査定を比較して売却方法の検討もできます。
売却を検討している方は、まずはイエウリの無料査定からスタートしてみてください。
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まとめ
不動産会社の査定額は、売買価格と差がある・不動産会社ごとに査定額が異なるといった理由であてにならないといわれがちです。
査定額を比較する際には、不動産会社の販売力や査定額の根拠まで確認することで、査定額と売買価格の大きな乖離が生まれにくくなるでしょう。
また、査定額通りで売却したいなら買取を選択するのも一つの方法です。
仲介・買取どちらにせよ、満足いく売却のためには信頼できる不動産会社を見つけることが大切です。
できるだけ多くの査定を比較し、あなたにピッタリな不動産会社を選べるようにしましょう。
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